2022/09/21 コラム

何に使うんだカニ歩き…EVで復活したハマーに試乗! 車重4トン、バッテリーだけで1トン。最高出力1000馬力!【GMC ハマーEV】

ボディサイズは、全長5507mm×全幅2202mm×全高2009mmと直方体に近い



■カニ歩き…で縦列駐車がしやすくなる?

そしてまたまた驚かされたのが「Crab Walk」体験である。コレはつまり「カニ歩き」。何をするのかと言えば、操舵角の大きい後輪を前輪と同位相に切ることで、車体の向きはそのままにクルマだけ右へ左へと横方向、厳密には斜め方向に移動させることができるのだ。

【動画】ハマーEVがカニ歩き!? そのシーンは2:26〜


広くフラットな道の前で車両を一旦停止させて、Crab Walkモードに。ゆっくり発進して左にステアリングを切り込むと…確かにクルマの向きは変わらないのに、クルマが左に進んでいく! 右に転舵すると、また同じように右に。この感覚を一体どう表現したらいいのか……。カニ歩きというより、スピードスケートで前進していく感じが近いようにも感じられた。おそらく日常的に役立つ場面はそうは無いだろうが、縦列駐車はしやすいかも。極限のオフロードでは有用な場面もあるのだろう。

続いては「TERRAIN」モードを試す。このモードではアクセルの反応が穏やかになり、また完全なワンペダルドライビングが可能。減速力は2段階に設定できる。一番役に立つのは岩場を乗り越えるような場面だ。アクセルとブレーキを頻繁に踏み換える必要がなく、たとえば岩場の頂上でクルマを一瞬停止させたいという時も、穏やかに確実に停めることができる。BEVとオフローダーのマッチングがここまで良いとは想像しなかった。

険しいオフロードを抜けたあとには、フラットダートへ。ここで促されて、OFF-ROADモードに戻して完全停止からのフル加速を試みた。アクセルを床まで踏み切ると、身体が一気にシートバックへ! 加速は予想通り凄まじく、テールを左右に振りながらも無理やりクルマを前に進めていく。これはもう笑うしかない、という感じ。何しろ0-60mph(約96km/h)は、約3.0秒という、この巨体が突進していく様は、狂気すら感じさせるものだ。



ドライバーWeb編集部

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