2023/06/20 コラム

日産はいつまで「フェアレディZの受注停止」を続けるの? え、「NISMO」間もなく登場!? 生産が追いつかない決定的理由は「塗装」らしい

写真は北米仕様



■生産に影響「塗装問題」

そこで、日産の販売網に詳しい関係者に話を聞くと、「(生産は)いまだ好転しておらず。長納期は解消できていないんです」という。

ちなみに、半導体不足に関して各自動車メーカーでは「回復しつつある」とコメント。フェアレディZと同じように発表後すぐに注文停止せざるを得なかった、例えばレクサスNXは2023年3月から受注を再開している(LXはいまだ受注を停止したままだが)。ほかメーカーの長納期車種も、少しずつ納期が短縮されている。

「まだ半導体不足が理由なのか」とその関係者に聞くと、「もともと、生産枠が少なすぎるんです。造りにくいクルマらしいのです」という。

続けて「北米では受注を継続してますよね?」との問いには、「日本と北米への台数割当がまったく違って、日本は少ない。Zはやっぱり北米のクルマ。だからといって北米割当がものすごく多いかと言われたらそうでもないらしいですが」

フェアレディZの生産台数計画に関して、日産は公表していない。もちろんフェアレディZだけではなく、車種によって台数を公表するかしないか判断しているようだ。

「日産は、半導体不足などを長納期の理由としていますが、じつは他に問題点があるそうです」と気になる情報。「塗装です。栃木工場の塗装工程に問題があるそうで、生産枠を増やせないのが最大の理由らしいのです」

日産インテリジェントファクトリーである栃木工場で何が起きているのか?

日産インテリジェントファクトリーとは、従来からの労働集約型の生産から脱却し、人手不足に対応するための労働環境を変え、匠の技を伝承したロボットによる最高品質の量産、人とロボットが共生するだれでも働きやすい職場、さらにゼロ・エミッションの生産システムなどを実現すること。この考え方が、日産の栃木工場に導入されている。

塗装工程にも、新しい技術が導入され最先端の工場として稼働しているのに、「塗装」に問題があるとは…。「アリアでも同じような問題が発生していたそうですが、品質が担保できない状態が続いているそうです。改善すべく工場では対応しているのですが、ずいぶん時間がかかってしまっているそうです」

ドライバーWeb編集部

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