2022/12/22 ニュース

若者たちの本音…なぜ今、自動車業界へ?【自動車ガイドブック2022-2023(Vol.69)】

大変革を迎えた自動車業界に、若者たちは何を語る?

『自動車ガイドブック』とは、日本の自動車メーカー及びバイクメーカーからなる「日本自動車工業会」(会長:豊田章男)が毎年1回発行している、国産乗用車、二輪車、商用車の総合自動車年鑑である。

歴史は古く、1954年から年1回発行され、最新号「自動車ガイドブック 2022-2023(Vol.69)」は2022年10月26日に発売している。書籍版は1222円(税込み)、電子版は917円(税込み)。

最新号の巻頭特集は、「若者たちに聞いた なぜ今、自動車業界へ?」

大きく変わろうとしている自動車業界。ひと昔前のように、「クルマが憧れ」の時代は終わりつつある。それでもたくさんの若者が、新入社員としてはもちろん業界で働くために学校に入学したりと、その動きは今なお活発である。

■自動車メーカーの「新入社員」たち

そんな多くの新人たちにどうしても聞きたいことがあった。それが、「なぜ今、自動車業界へ?」である。今回は、クルマ・バイクメーカーの新社会人たちに自動車業界に対する期待を語ってもらう座談会を実施。まさに2022年に入社したばかりの胸の内と、これから自動車業界を目指す後輩たちに対するメッセージをもらった。



集まってくれたのは、2022年度に入社した自動車メーカー9社、バイクメーカー2社の新人たち。彼ら彼女らが自動車業界を目指したきっかけは当然バラバラ。昔からクルマやバイクが好きだった人もいれば、「嫌いだった」という人も。

その、「嫌いだった」というエピソードを抜粋してみたい。2022年度にSUBARUに入社した、高田さんの語りである。

「みなさんとは逆で、私は自動車が嫌いでした。なんだか事故を起こしそうで……。一方、兄はクルマ好き。サーキットにも連れて行かれました。兄は運転が上手いので、サーキットを走っているその姿を見ていたら余計に苦手意識が。

そんな私がなぜSUBARUにいるかですが、自動車が嫌いだった私の気持ちを変えてくれたからです。SUBARUはすごく安全に力を入れているメーカーで、会社説明会に参加したときに『ここのクルマだったら、乗ってみても良いかも?』と思えたんです。そこから免許も取得しました。

実は兄も父もSUBARU好き。『SUBARU受けてみようかな』と2人に伝えたら、ものすごく盛り上がってくれました」

なんとも出来すぎた(!?)話に聞こえるが、語る彼女の目はキラキラ。ほか参加者も各々のエピソードを語っている。

■若者たちとベテランの「成長日記」

自動車業界といっても幅広い。例えば首都高速道路のパトロール隊員。高速道路を走っていると、時々目にする黄色いパトロールカー、あのクルマを運転している隊員たちだ。今回は、川口交通基地の堀隊員(45歳)と石塚隊員(24歳)の2人に話を聞いた。キャリア25年のベテランと男性隊員と、着任わずか4カ月という新人女性隊員のコンビである。



取材当日、2人は16時30分からの夜勤にスタンバイ、夜勤は翌9時半までだ。その間、パトロールに出るのは3回。1回のパトロールで約100kmを走る。雨の日など事故の多い時はその対応に追われることになる。

首都高のほとんどはミニ四駆のコースのような路肩を持たないつくりである。そこで何かコトが起きれば、救援作業は困難を極めるはずだ。パトロールの現場業務はノウハウのかたまりだろう。ベテランの堀隊員が言う。

「目の前で事故が起こることは減ったにないですが、パトロール中に事故の知らせがない日もほとんどありません。クルマの壊れかた一つとっても“同じ事故”はありません」

次の非常駐車帯がどこにあるか。出口や入り口はどちら側にあるか、カーブはどうなっているか、パトロールする道は全て記憶しているというのだ。

首都高パトロールの現場部隊は、3カ所ある交通管制室のスタッフを含めて450人ほど。クルマの運転が好きで、子供の頃から制服を着て働く女性に憧れていたという石塚さんは、まだ4人だけという女性隊員の一人である。

女性隊員ならではの役割として石塚さんは、「もし大きい事故があった時に、不安な人をちょっとでもなだめられたら良いなと思います。女性とか子どもが怖がっている時に寄り添えるのはやはり女性だと思うので」と語っている。

そんな女性ならではの意見に期待を寄せる堀さん。さらに、ベテランから若いパトロール隊員へのアドバイスとして、「仕事を覚えるのも重要ですけど、一歩外に出たらヘタすると命に関わる仕事なので、まずは自分の身を守ることを考えてほしいです」

といった首都高パトロール隊員のほか、東京消防庁クイックアタッカー隊員、日の丸自動車学校インストラクター、JAFロードサービス隊員、はとバス運転手、タクシー運転手の仕事、さらには東京コミュニケーションアート専門学校 自動車デザイン科の学生など、多岐にわたってインタビュー記事を掲載している。

すでに自動車業界にいる若者はもちろん、これから目指す人にもぜひお目通しいただきたい。また、「自分の息子・娘を自動車業界に…」と密かにお思いなら、そのきっかけになるヒントを「自動車ガイドブック 2022-2023(Vol.69)にて発見してほしい。

これら巻頭特集のほか、乗用車、商用車、二輪車全モデルの写真やスペック、ニューモデルニュースや自動車製造・販売会社、自動車関連会社・関連団体の名簿、トミカグッズプレゼント(アンケート付き)などを掲載している。

ページ数は約300。サイズはA4判。

自動車ガイドブック 2022-2023(Vol.69)
巻頭特集監修:driver編集部

ドライバーWeb編集部

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