2023/03/03 オーナーズボイス

ロータス エスプリを普段使いする31歳オーナー!「エリーゼよりも便利」と語る理由とは

丸型4灯のリトラクタブルヘッドライトが個性的

生産が終了した古いクルマ、それが市場価値の高い希少なクルマであれば普段乗りするのは気が引けてしまうものです。しかし今回取材したGood-bye Chalonさんは愛車のエスプリで近所のコンビニから遠方のツーリングまでこなすそうです。しかもエリーゼも所有する本人いわく「エリーゼより便利」なんだとか。

オーナー:Good-bye Chalonさん(31歳)
車両:ロータス エスプリ
グレード:ターボ
年式:1983年式
在住:神奈川県
走行距離:8万9000マイル=約14万2400㎞(取材時)

〇:直線的で低いシルエットのデザイン
×:内装が劣化しているのとオリジナル復元ができないこと

■キャブ車に乗ってみたい



Good-bye Chalonさんがこのエスプリを手に入れたのは25歳の時で、そこから6年間エスプリを所有し続けています。23歳の時にロータスエリーゼを購入していて(現在も所有)、若くして筋金入りのロータスフリークになったオーナーとも言えます。

「高校生の時にエリーゼを知ったんです。“軽くて楽しいクルマ”…そんなフレーズを聞いて“乗ってみたい!”と漠然と思い、社会人になって購入しました」

そこからエスプリ購入のキッカケとなったのは、何となく旧車が欲しいと思い始めたことだったとか。

「もともと父親が古いシトロエンを所有していて、カーライフをスタートさせてからいろいろと交流を持ったこともあり、何となく“旧車が欲しいな”、“キャブ車が欲しいな”と思ったんです」

そんな何となくの思い付きからエスプリという選択に行きついた経緯も、あまり特別な意味はなかったそうです。



「ロータスのキャブ車でと考えた時、選択肢に挙がったのはヨーロッパ、エラン、そしてエスプリでした。エリーゼで軽快なハンドリングが好きになったわけですが、ヨーロッパやエランだとエリーゼとキャラクターがかぶるかなと思ってエスプリを探そうと思ったんです。もちろん、スーパーカー的な直線基調のデザインがいいと思ったというのもあります。ジウジアーロデザインを採用している年式(ニューシェイプではない)、予算、これらの兼ね合いで探して見つけたのが現在所有しているターボでした」

■最初の大規模作業が後のエスプリライフを支えている



キャブターボとなると、始動性に難があったり気温や標高など状況の変化にコンディションが左右されやすかったり、そんな印象があるかもしれません。しかし、Good-bye Chalonさんは普段使いから長距離ツーリング、あらにはサーキット走行も数回こなしているそうですが、特に苦労したことはないとのことです。しかし、それは所有の初期に行った大がかりなリフレッシュがよかったと振り返ります。

「エスプリを所有し始めて半年くらいの時に、オイルの減りが異常で、ヘッドからの水漏れも発見したのでショップに見てもらうことにしたんです。最初はヘッドまわりだけで済むかと思ったのですが、ピストンが欠けているのがわかり結局オーバーホールすることになりました。大きな問題ではありましたが、この時のオーバーホールやキャブセッティングが今の好調につながっていると思います。長い目で見れば正解でしたね」

エンジンオーバーホールを行ってからは、トラブルらしいトラブルはほとんどなく、強いて言えばデフギヤが欠けたことくらいとのこと。トラブルフリーなのがGood-bye Chalonさんがエスプリを普段使いしている大きな理由となっているのかもしれません。



取材時「エリーゼもあるのに…そのほうが普段楽じゃない?」と思った筆者ですが、「路面とのクリアランスはエスプリの方があるので、エリーゼより行ける場所が多いと思いますよ!」とGood-bye Chalonさんは笑顔で話していました。3年ほど前に九州にエスプリで行ってきたとのことで、行きはフェリー、帰りは自走だったそうですが、特にトラブルなく無事に九州から帰ってきたとのこと。この九州ツアーで「結構イケる!」と確信をもったそうです。

■いつかはエスプリでスキーに



基本的に今のオリジナルに近い状態をキープしたままにしていきたいとのこと。いずれは同じカラーでオールペンをしたいそうです。オリジナルという面で苦労するのが内装とタイヤだそうで、内装のレザーは同じようにレストアできないとのことで、どうするか悩んでいるそうです。また、タイヤはフロント195/60R15、リヤ235/60R15となっていて新品で購入できるリヤタイヤが現在装着しているグッドリッチくらいしかないんだとか。



また、Good-bye Chalonさんがこのエスプリでやってみたいこととして「映画007のようにリヤハッチにスキー板を積んでスキーに行きたいですね!」と語っていた。いろいろな所に遠慮なくエスプリで行ってしまうGood-bye Chalonさんのことなので、エスプリでスキーに行く日も近いかもしれません。

〈文と写真=西川昇吾〉

ドライバーWeb編集部

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