2022/10/25 オーナーズボイス

NBロードスターでドリフトにドハマり中! 23歳オーナー、目指すはNAエンジンで240馬力!?

ハンドルネーム「クワガタ」の由来が泣ける

憧れていたクルマがあっても最初はそのクルマを買わずに、練習用やつなぎとして別の車種を購入した…そこからステップアップするつもりがすっかりとハマってしまった! 今回紹介するNBロードスターのオーナーであるクワガタさんもそんな一人。今でこそ“ロードスター命”といった感じだが、当初はここまでロードスターとカーライフを共にするつもりではなかったそうだ。



オーナー:クワガタさん(23歳)
車両:マツダ ロードスター
グレード:10周年限定車
年式:1999年式
在住:神奈川県
走行距離:18万2000㎞(取材時)

〇:自分で組んだエンジン!
×:タイヤが積めない

■本命ではなかったロードスター

クワガタさんが現在のロードスターのオーナーとなったのは2019年4月のこと。3年半ほど経過しているが、じつはこのクルマは2台目のロードスター。

「このロードスターの前には、白い前期型1.8LのNBロードスターに乗っていたんです。とても気に入っていたのですが、アクシデントで廃車にしてしまいまして…ハンドルネームの『クワガタ』は柱にぶつけて丸く跡がついた形状に由来しています。次のクルマを探すときはやっぱりロードスターがよくて、以前のクルマと同じようなグレードで探して現在のクルマを見つけました。トランクだけ白なのは以前のクルマから移植しているからです。前のクルマの魂というか、そんな思いでトランクだけ白になっています」



ロードスターをオカワリしてしまうほどロードスターにぞっこんなクワガタさんだが、当初はロードスターが本命ではなかったそうだ。

「高校生の時は、免許を取ったらAE86か180SXを購入してドリフトしたいと思っていたんです。でもどちらも状態の割に高価で…FRという条件に絞って練習用のつなぎとして1台目のロードスターを購入したんです」

■ロードスターにハマった理由

つなぎの練習用として購入したNBロードスターだったが、その乗り味にすっかりとハマってしまったとクワガタさんは言う。

「知人のシルビアなども運転したことがあるのですが、ロードスターの乗り味のほうが好みですね。足まわりがいいからなのか、4つのタイヤがどんな風に動いているかわかりやすいですし、リヤタイヤが近い感覚が好きなんです。この乗り味にハマってしまってロードスターをオカワリしてしまいました! それにロードスターでドリフトしている人は、あまりいなかったですし、屋根を開けてドリフトしていると目立つので話しかけられることも。ロードスターが好きなポイントです!」



■エンジンオーバーホール歴3回!

こうしてロードスターにハマり、次のクルマもロードスターを選択したクワガタさん。もともとやりたかったドリフト走行にすっかりとハマっている。ロードスターはナックルや足まわりのセッティングがドリフト仕様だ。もともと父親が自動車関係の事業を営んでいるということもあり、自身での整備やメンテナンスを得意としていたが、現在のロードスターではエンジンのオーバーホールも行ったというツワモノなのだ。しかも所有してから3回もオーバーホールしている。



「走行距離が伸びてきてパワーダウンを実感し、知人に教わりながらオーバーホールをしました。後期型のピストンを使って、前期型ヘッドまわりのファインチューニングをして組み上げたのですが、実際に走ってみるとオイルを食ったりしてエンジンを組む難しさを痛感させられましたね。2回目はエンジンマウントを変えるときに、どうせエンジンを下ろすならば当時の不満点を直そうと思ってオーバーホール。そこからしばらく乗っていたのですが、ドリフトの大会で思い切り踏み抜いたらパワーが落ちてきたのを感じ始めて、その後の走行会で冷却水を吹いてしまい、積載車で帰ったんです」



転んでもただでは起きないのがクワガタさん流。最後に行ったエンジンオーバーホールでは以前の反省点を踏まえつつ、大きな仕様変更も実施した。

「以前のヘッドまわりのチューニングは攻めすぎていたと知人に言われたので、中古のノーマルヘッドを手に入れて組みました。一度組み直して慣らし運転をした後、前から憧れていた4連スロットルを装着。フルコン(単体でエンジン制御が可能なコンピューター)を入れたので、知人に協力してもらってセッティングも出しました。配線関係も苦労しましたね。基本的に週に一度しか休みがないので、水が吹いてから復活まで3カ月以上かかりました」



■NAエンジンにこだわってこれからも進化予定

ドリフトをしているロードスターならば、よりパワーを求めてターボ化をしたくなるのでは?と思ってしまうが、NAエンジンのままなのはクワガタさんのこだわり。



「ロードスターらしさというのもありますが、トラブルなどを考えるとメカチューンにこだわっていきたいですね。何よりターボを付けちゃったら『シルビアでいいじゃん』と個人的には思ってしまいます。これからは2.2L化して240馬力あたりを狙いたいですね。もちろんNAで!」

エンジンオーバーホールに4連スロットルと、すでに完成形の域に達してしまっていると感じるクワガタさんのロードスター。しかし、オーナー自身はまだ納得していない。これからもドリフトをしながらこのロードスターを進化させていくそうだ。

〈文と写真=西川昇吾〉

ドライバーWeb編集部

RELATED

RANKING