2024/09/24 イベント

三菱自動車の「スターキャンプ」…20回目にして名物体験イベントが累計20万人を突破

三菱自動車が主催する歴史あるオートキャンプイベントがスターキャンプ(以下スタキャン)。スタキャンが始まった1991年はアウトドアギアをたくさん積めて、悪路にも強いRV(レクリエーショナルビークル)ブームの真っ只中だった。三菱自動車では2代目パジェロや初代RVRがデビューしたころ。スタキャンは三菱RVの歴史とともに歩んできたといっても過言ではなく、長いブランクを挟みながらもブームの浮き沈みに関わらず継続し、日本のオートキャンプ文化の醸成に大きく貢献してきた。



20回目のスターキャンプ2024in朝霧高原(開催日:2024年9月6~8日)は、三菱RVのラインアップでは久々のフレーム車で待望のピックアップトラック、トライトンの国内販売がスタートしたり、三菱自動車と博報堂が共同でアウトドアに特化したプラットフォームビジネスを行う新会社「NOYAMA」の事業をスタートさせたりと、ホットな話題が盛りだくさんだった。

参加者は昨年の300組から600組に倍増

これまで延べ1万組以上が参加したスタキャン。昨年は300組の参加枠に対して約9倍の応募が寄せられる「狭き門」になったために、今年はより多くの人に参加してもらえるように当選組数を倍の600組に増やした(1組につきクルマ1台まで)。さらに、会期も例年は土日の1泊2日のところ、金土日の最大2泊3日の滞在が可能になり、ゆったりとしたペースでキャンプを楽しめるスケジュールになった。そこで新たな試みとして「あおぞらリモートワーク」を金曜日に実施。Wi-Fi環境が整ったエリアで、PCを広げて富士山を眺めながらリモートワークをこなした後は、キャンプに全力投球できると好評だった。

デリカ村と電気キャンプエリアを新設

会場は例年通りの静岡県富士宮市にある「ふもとっぱらキャンプ場」。今年はすべてのエリアを貸し切りにしているので参加者に割り当てられるスペースが拡がり、ツールームのドーム型テントも余裕で設営できる。東京ドーム約5個分もの広大な「はらっぱ」を三菱車(三菱車以外の参加も可能)が埋め尽くす光景は壮観だが、その一角に設けられたのが、歴代デリカシリーズオーナー限定の「デリカキャンプエリア」と、三菱の電動車(EV/PHEV)オーナー限定で、給電機能のみでキャンプに挑戦する「電気キャンプエリア」だ。

歴代デリカオーナーが集う「デリカ村」開村





デリカスペースギア、デリカスターワゴン。デリカD:5、デリカミニ…歴代デリカシリーズに乗る、デリカ愛に溢れるオーナー同士がキャンプを楽しみ、交流を図れるオーナー限定のキャンプエリア。デリカD:5の車体に直接メッセージを書き込める「デリカに残そう。みんなの思い出!」や、デリカミニの荷室に大きさの異なる段ボール箱を詰め込み、その数を競う「デリカミニに荷物を積もう!荷室DEチャレンジ!」など、デリカにまつわるさまざまなイベントが催された。

電動車の給電機能をキャンプでフル活用「電気キャンプエリア」





アウトランダーPHEVやエクリプス クロスPHEVなど、三菱の電動車オーナーが集い、給電機能を生かした火を使わない電気キャンプを実践。このほかPHEVとアウトドアギア、電化製品を一括レンタルできるNOYAMAのサービス「e-Outdoor」の展示/体験、アウトランダーPHEVの給電機能を使い、アルコールやおつまみを提供するラウンジ「エアストリームラウンジ」や「電気サウナ」など、電気を作って、蓄えて、いつでもどこでも取り出せるプラグインハイブリッド車のメリットを体験できるプログラムが盛りだくさんだった。

4WD登坂キット体験イベントの参加者が20万人を突破







スタキャンをはじめ、全国の販売店や自動車イベント会場、キャンプ場などで実施している「4WD登坂キット体験イベント」。試乗会などのイベントに合わせて1996年から始まり、2013年からは全国キャラバンとして本格的に活動をスタート。最大傾斜45度の急坂を再現できるスロープを備えた3台の赤いトレーラーで全国各地を巡り、4WDの高い走行性や安全性能など、三菱車だからこそ提供できる体験価値を多くの人に届けてきたが、今回のスタキャンで参加者が20万人を突破。トライトンでスーパーセレクト4WD-IIの登坂性能を体験した参加者が試乗を終えると大きな拍手が送られ、記念品が贈呈された。


●スターキャンプロゴモニュメント


●砂のデリ丸。フォトスポット


●DJトライトン


●モバイル・フォレストアドベンチャー


●NOYAMA「e-Outdoor」展示/体験


●デリカに残そう。みんなの思い出!


●デリカミニに荷物を積もう!荷室DEチャレンジ!

参加者の声を聞いてみた

うーくん。さん
デリカミニ Tプレミアム4WD







「ヨンクのスライドドアで、カスタム映えするラギッドで無骨なスタイルという条件で愛車候補を絞り込んでいくと、このクルマになりました」という、うーくん。さん。今年2月に契約して、5月の大型連休明けに納車されるまでパーツをコツコツと買い揃えて、納車後一気にカスタムを実施。全車標準装備のルーフスポイラーを上手くかわしたリヤラダーと、キャンプギアの積載に欠かせず、娘のいっちゃんが大好きなルーフラックはオートフラッグスのBUSTERS。

注目はフェンダーまわり。あえて社外品のフェンダーモールを使わず、ブラックのホイールアーチを生かしてダミーのリベッドを貼り付けて「オーバーフェンダー風」に見せている。ドアアウターヒンジもダミーで、コスパは最高。コルトスピードのマッドフラップには、自作したブランドロゴのステッカーを貼り付け。随所に小技を利かせながらカスタムを楽しんでいる。


タカシさん
デリカスペースギア アクティブフィールドエディション







2005年に新車で購入した特別仕様車、アクティブフィールドをメンテしながら大切に乗り続けているタカシさん。

「一度1m30㎝ぐらいの高さから落ちてしまったんですが、バンパーを取り替えただけで他は無傷、さすがビルトインラダーフレームは頑丈だなって感心しました。回転フロントシートや、前から後ろまで真っ平らになる多彩なシートアレンジも、この時代のミニバンならではですよね」。

3列目シートを跳ね上げた広くてフラットな荷室には、ホンダのカセットガス発電機「エネポ」と2200Wの高出力ポータブルバッテリー「BLUETTI」を収納。「キャンプでも使いますが、停電になったら家の分電盤につないで非常用電源として使えるようにしています」というタカシさんの仕事は電気工事士だ。

これまで販売会社主催のスタキャンには参加経験があるものの、三菱自動車主催のスタキャンは今回が初めて。「スペースギアやスターワゴンがもう少しいるかと思ったけれど、D:5ばっかりですね(笑)。部品によっては供給が怪しいものも出始めてきていますが、できる限り長く乗り続けるつもりです」


tAkuさん
デリカミニ Tプレミアム4WD



「見た目の可愛らしさとデリ丸。のCMが気に入り、デビュー直後に購入しました」というtAkuさん。「街なかではまだそんなに見掛けませんが、『こんなにいたんだ』っていうぐらい圧巻の台数ですよね」と、スタキャンに集ったデリカミニの多さに圧倒されていた。広いキャンプ場でも目立つように、愛車のイメージも加味しながら選んだのがOUTDOOR MANの「テンテン」。てんとう虫をイメージしたドーム型テントで、その他のキャンプギアを含めて後席を倒せばデリカミニの車内になんとか収まるという。


MAC757さん
アウトランダーPHEV



今回のスタキャンで新設された「電気キャンプエリア」にアウトランダーPHEVで滞在したMAC757さん。これまでパジェロ3台、デリカ2台、アウトランダーPHEV 2台を乗り継いできた筋金入りの三菱党で、今のアウトランダーPHEVは3年前のフルモデルチェンジ時から乗っている。「内燃車のよさもありますが、PHEVの燃費やEV走行時のスムーズさ、静かさを知っちゃうと…。ガソリンスタンドには3カ月に1度しか行かなくなりました」

電気キャンプエリアならではの試みが、クルマの給電機能のみでキャンプに挑戦するというもの。アウトランダーPHEVの車内2か所(フロアコンソール背面、ラゲッジルーム運転席側)にAC100V・最大1500Wのアクセサリーコンセントが備わり、クルマのバッテリーに蓄えた電力を取り出せるので、延長コードでテントに引き込み、いざ電CAR生活をスタートさせてみたものの…上手くいかない。

「扇風機を回したり携帯を充電したりはできるけど、IHクッキングヒーターが温まらない。家で予行演習したときは問題なく使えたので、延長コードの規格とか調理器具がIHに対応していないのが原因なのかな!? 仕方ないのでお隣さんからグリルセットと電気ケトルをお借りして急場をしのぎました(苦笑)」

キャンプ歴は40年近く。「初めてのキャンプにシビックで行って、クルマがボコボコになったので三菱のRVに乗り替えてからはもっとキャンプにハマって。今使っている道具も長年使い続けているものが多いですが、ちょっとずつ最新のものに入れ替えながら楽しんでいます。テントもこれまで何張り買い替えたか分からないぐらい。ここ(ふもとっぱら)は木陰な少ないので、タープを「過保護張り」にしてテントを覆う日除けにすると、だいぶ快適に過ごせますよ」。新たな試みの電気キャンプも経験を重ねると快適度が高まりそうだ。

アフターパーツメーカー/ショップが勢揃い

JAOS


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<文=湯目由明 写真=岡 拓>

ドライバーWeb編集部

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