2023/09/20 新車

新型レクサスGX初試乗…石の上でも確かにLEXUSだった

オフロード性能はレクサスLX以上か!?

2023年9月中旬、富士スピードウェイで「LEXUS SHOWCASE」と題したメディア向けのイベントが開催された。このイベントは23年にワールドプレミアを行った、これから発売を予定するレクサスのニューモデルを一堂に集めて展示。併せてプロトタイプ車両の体験試乗の機会も設けられた。そのうちの1台が、ここで紹介するGXだ。

同車は8月に発表されたランドクルーザー“250”の兄弟車である。いずれもプラドをベースとした現行型から一転、オフ色を前面に出したタフネス仕様に刷新した。

【画像】レクサスGXを写真で見る


●従来型より後方に引きながら立てたフロントピラーや高く構えたフードは本格オフローダーらしいアイコン。写真のオーバートレイル仕様は標準仕様に対して20㎜ワイド化される

待ち遠しい選択肢

2023年6月にアメリカ・テキサス州で世界初公開された新型レクサスGXは、トヨタ ランドクルーザー“250”シリーズの兄弟車だ。先代までは日本に導入されなかったが、新型は世界的なSUV人気によって、ついに母国の土を踏むことになった。今年末から世界の各地域に順次展開。日本では24年中の発売を予定している。

車名は「グランドクロスオーバー」の頭文字から。LXの弟分にあたる本格オフロードSUVというポジションは、基本的に従来どおりだ。しかし、ラグジュアリーなレクサスSUVの旗艦であるLXに対し、新型GXは泥が似合う本格オフローダーの中心モデルという役割が強化されている。

外観は異彩を放つスクエアなタフデザイン。オリジナルにこだわるレクサス車には珍しく、基本フォルムはランクル“250”との共通性が非常に高い。いたずらにデザインのためのデザインを行うのではなく、パッケージや悪路の視界などすべてに考え抜かれたランクルの機能あるカタチを素直に採用しているのだ。この点は先代GXも同じである。

本格オフローダーの象徴である伝統のラダーフレームは、LXと同じ最新世代のGA-Fプラットフォームに刷新された。ホイールベースも共通になり、ボディの全長・全幅はLXに迫る体躯に大型化している。

基本的なメカニズムも共通だ。ガソリンの3.5L V6ツインターボエンジン、10速AT、ロー/ハイレンジのトランスファー付きフルタイム4WDという組み合わせは、LXと同じ。前ダブルウイッシュボーン独立式/後トレーリングリンク車軸式のサスペンション、AVS(減衰力可変サス)、マルチテレインセレクトやクロールコントロールといった悪路走破性をさらに高める最新の電子制御装備にしても同様だ。

そのうえで、新型GXは新たな個性を加えている。まず、ランクル250の新世代2.4Lガソリンターボ+パラレル式ハイブリッド(HV)をラインアップ。組み合わせるのは8速ATだ。フレーム車のHVはレクサス初となる。


●メーターフードから14インチタッチディスプレイまでの上端はほぼツライチ。これをインパネに対して低く配置し、優れた前方視界と車体姿勢のつかみやすさをサポート。室内にもいい道具感が漂う

ドライバーWeb編集部

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