2023/08/17 新車

新型N-BOXのデザインで一番苦労したのは? 顔まわりと思いきや…サイド面だった!

新型N-BOXのボディ側面は張りのあるシンプルな面で構成されている

フルモデルチェンジで3代目に移行した新型N-BOXが2023年8月3日に公開された。今回は内外装のデザインのみの発表という位置付け。そこで、エクステリアデザインでもっとも苦労した点について、デザイナーの小向貴大氏にお話を伺った。

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「もちろん顔がもっとも大事だと思っているのですが、街のなかで一番よく見るのはサイドパネルなんですね。シンプルにしながらも強さを見せるというのが今回、非常に難しかったところですね。先代モデルでいいますと肩のショルダーラインが張り出していて、それで安心感を見せていたのですが、それだとやはりデザイン要素が多くなってしまいます。そこで、なるべくシンプルにしたいというところで、デザイン要素をなくしながら全体で“張り感”を表現して強く見せるところに苦心しました。


●先代N-BOX

今回の新型ではそういった強さをより見せるために、段差をなるべくなくしたりして前から後ろまで大きな面でなるべく見せる。余計な要素を排して前から後ろのタイヤまでの大きな流れで安心感を見せるということで、より見せたかったものを研ぎ澄ましてきたという感じです。


●新型N-BOX

このように大きな塊で見える部分が非常に多いですが、軽自動車なので寸法が決められています。寸法がないなかで“張り感”を実現するのは難しかったですね。あとはタイヤに向かった面の流れが踏ん張り感につながったりだとか、そういう部分も本当に寸法がないなかでデザインしました。そういうものはキャラクターラインなどの要素を付け加えれば表現しやすいのですが、シンプルに見せたいというコンセプトに反してくるので、制約のなかで強く見せるというのはすごく難しいところですね。恐らく先代モデルと並べて比べていただくと、大きな形状のモチーフに見えて非常に強く見えると思います」

要素を減らしてシンプルにしながら、軽自動車という限られた寸法のなかで“張り感”を見せる。相反する要素のなかでデザインされたのが新型N-BOXなのである。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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