2023/04/18 新車

まるで小さなアウトバック!? スバル クロストレック公道試乗…ブレーキフィールは要改善

●先代(XV)よりクラッディング部分を拡大。引き締まった立体感の表現に寄与するドア下部のアクセントラインは、思いのほか抑揚がある



■スペックは変わらないけれど


試乗したのは最上級グレードとなるリミテッドの4WDだ。走りの印象をひと言で表せば、動的な質感は先代のXVと比べものにならないほど向上している。日本車のCセグメントSUVでクラストップをうかがうレベルと言っていい。


●フロントフェンダー後端に設けたエアアウトレットがホイールハウス内にたまる空気を排出。整流効果により直進安定性の向上に寄与する。タイヤサイズは225/55R18(ツーリングは225/60R17)

eボクサーは特に加速時の「ゴロゴロ」、「ガサガサ」した振動・ノイズが大幅に低減している。これは、クランクのたわみを抑えるエンジンの剛性強化が効いているようだ。高剛性のアルミハウジング液体封入式エンジンマウント採用、リニアトロニックのチェーン音改善なども貢献。

スバル独自のHVシステムも、EV走行からエンジン走行に切り換わる際のギクシャク感がかなり軽減している。アクセルオフでEV走行に切り換わるタイミングが早くなると、さらにいい。XVではアクセルレスポンスが演出過剰だったSモードのモーターアシストも、違和感のない特性に見直されている。


●パワートレーンは2L 水平対向直噴エンジン(最高出力:107kW〈145ps〉/6000rpm 最大トルク:188Nm〈19.2㎏m/4000rpm〉)とモーター(最高出力:10kW〈13.6ps〉 最大トルク65Nm〈6.6㎏m〉)の組み合わせ


●じつはエンジンの爆発で生じた力によりクランクシャフトが微小にたわむことで打音が発生していた。これを低減させている

エンジンやモーターなど動力関係のスペックは先代とまったく同じ。だが、パワートレーンの動きが全体的にとてもスムーズになり、振動・ノイズもグッと低減したことで、体感的な加速はXVよりも軽快なのだ。

ボディのフルインナーフレーム構造採用や構造用接着剤の塗布範囲拡大、ウェルドナット形状の見直しによるサスペンション取り付け剛性の向上、2ピニオン電動パワーステアリングの採用など、ボディ&シャシーには国内ではレヴォーグから始まった技術アイテムが投入されている。


●X-MODE(Xモード)も進化。後退時にもモーターアシストが働くよう制御を変更したほか、従来型では40㎞/h以上で自動解除されたXモードの働きが、新型ではスタンバイ状態となり35㎞/h以下で自動復帰する



ドライバーWeb編集部

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