2023/03/05 モータースポーツ

デビュー戦はなんと新城! GRヤリス ラリー2が衝撃の速さを見せ総合2位で折り返す!【JRC第2戦 新城ラリー Day1】

●新城で実戦デビューしたトヨタの最新ラリーカー「GRヤリス ラリー2」

2023年 JAF 全日本ラリー選手権(JRC)第2戦「新城ラリー 2023」が、3月4日にスタート。6つのSSを終え、シュコダ ファビアR5を駆る2022年のチャンピオンコンビ、ヘイッキ・コバライネン/北川紗衣 組が後続に1分以上の大差をつけ首位に立った。

【画像】新城ラリーDay1

■圧倒的な速さを見せたチャンピオン

今季よりJRCトップカテゴリーのJN1クラスが規定変更され、初めて迎えるターマック(舗装路)ラリー。新城には総勢66組のエントラントが集まった。JN1クラスは、FIA R規定車両との性能調整のためJAF登録車の改造範囲を拡大。結果、前年王者のシュコダ ファビアR5をはじめ、スバル WRX、トヨタ GRヤリス、プジョー 208 ラリー4など、多彩な車種のエントリーを集めている。

デイ1は、新城ラリーではお馴染みのステージが登場。新城総合公園内に設定されたショートステージ「県立新城公園」、本宮山スカイラインを利用したハイスピードステージ「鬼久保」、ツイスティな名物林道「雁峰北」の3本を午前と午後で2ループする計6SSで争われた。

前年王者のコバライネン/北川 組は、オープニングステージから他を寄せ付けない圧倒的な速さを見せる。6つのSSすべてをトップタイムで飾り、総合首位でラリーを折り返した。2位との差は1分10秒3。すでに逆転することが難しいくらいのリードを築いてしまう。

総合2位には、今季からファビアR5からファビアEVO ラリー2へとマシンをスイッチした福永 修/齊田美早子 組が入る。1位のコバライネンの速さに驚きながらも、「まだ慣れないクルマなので、徐々にペースアップしていこうと考えてます」と福永はコメントを残した。総合3位には、GRヤリスで今季からJN2クラスに参戦している奴田原文雄/東 駿吾 組が入っている。

■世界初の実戦投入

そして、会場で一番注目を集めていたのが、賞典外のオープンクラスから参戦したトヨタの最新ラリーカー「GRヤリス ラリー2」。昨年11月のWRCラリー・ジャパンでデモランを行った、FIAラリー2規定のニューカーだ。ステアリングを委ねられたのは、2021年のチャンピオン勝田範彦/木村裕介 組。テスト参戦にも関わらずいきなり速さを見せ、章典外ではあるものの総合タイムでは福永/齊田 組よりも速い2番手タイムでデイ1を終えた。

「このニューカーの初戦のために、今回ヨーロッパからWRCのチームスタッフが来日し、万全のバックアップ体制を作ってくれました。もちろん最初は不安だらけでしたが、WRCでの知見がフィードバックされていることもあり、ステージをこなすにつれ徐々に解消していってます。大きなトラブルも今のところないので、無事にフィニッシュしたいですね!」とドライバーの勝田はデイ1終了後に語っている。

今季初の本格ターマックラリーということもあり、各チームニューカーを投入する一方で、慣れないマシンに苦戦するクルーもいる。新井敏弘、鎌田卓麻のスバル勢や、TGRの眞貝知志はその最たる例で、まだ様子見な部分もあるようだ。デイ2では彼らの巻き返しが見られるのだろうか? 日曜日は雨の予報も出ている新城では、もうひと波乱あるかもしれない。

<写真=山本佳吾 文=青山朋弘>

ドライバーWeb編集部

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