エアクリーナーやマフラーなどの吸排気系を中心に、足まわりや電子パーツまで幅広く展開するブリッツ。新型86/BRZには先代で培ったノウハウを生かし、ライトチューンからハード指向にも対応するさまざまなアイテムをリリースする。
ライト派もハード派もハマる! GR86はターボ、BRZはNAと2つのアプローチでFA24型エンジンのチューニングと内外装のカスタマイズを提案するブリッツ。どちらも保安基準に適合する範囲で、安心・安全に楽しめる仕様を目指した。
GR86で目を引くのが、ブリッツのオリジナリティとこだわりが詰まった外装パーツ。「AERO SPEED R-Concept」は、フルタイプ(純正バンパーと丸ごと交換)のフロントバンパースポイラーを軸に、サイドスポイラー、リヤディフューザー、構造変更が不要な片側9mmの出幅に抑えたオーバーフェンダーキット、GTウイングの5点で構成される。
フロントバンパースポイラーはエアロスタビライジンググレインやフロントエアダムなど、純正の特徴的なディテールを継承しながら進化・発展させたデザイン。前置きインタークーラーやオイルクーラーの設置を想定して開口を広げるなど、過給器のチューニングにも対応し、LEDのラインイルミを点灯すると、シャープでワイドな表情が強調される。
ノーマルフェンダーのままでも装着できるが、バンパーの端にアタッチメントを加えることでオーバーフェンダーと同じ幅になる仕組み。リヤのオーバーフェンダーはノーマルフェンダーの上にかぶせて装着する。
GTウイングは純正ダックテールをキャンセルし、トランクリッドに埋め込んだような一体感のあるステーの取り付け方に注目。内側から留めているので「後付け感」は皆無だ。
リヤディフューザーもフロント同様に自由度が高いフルタイプ。マフラーはこのエアロ専用のφ100mm4本出しテールで迫力を醸し出す。
ボルトオンターボシステムはひとまずFA20で展開したものをFA24用にパイピングなどをアレンジして搭載。300馬力を目標に今後各種開発に取り組んでいく。
BRZはカスタマイズのファーストステップとしてエンドユーザーが実践しやすいメニューを提案。フロントは純正バンパーのボトムに装着するリップスポイラー、リヤにも純正バンパーの脇に添えるディフューザーを設定。小変更ながら見た目の変化幅は大きく、費用対効果は高い。
サウンドとビジュアルの両方を楽しめるのが、交換用マフラーの事前認証制度を取得し、車検に完全対応するニュルスペックカスタムエディション。テールパイプとマフラー本体が別体になっていて、写真のチタンカラーとカーボンレッド、ステンレスカラーの3色と突き出し量を好みに合わせて自由にカスタムできる。
NAチューンのキモになる吸気系は、吸入効率とレスポンスを高めるカーボンパワーエアクリーナーとカーボンサクションキットを設定。アクセルレスポンスを自在に制御するスロコンは、好みに応じてエコ、スポーツ、オートの20モードが選べる。
全長調整式サスペンション+電子制御式の減衰力調整機構の車高調「DAMPER ZZ-R Spec DSC Plus」は、手元のコントローラーで最大96段の減衰力調整が可能。サス自体もリヤのばねレートを最適化し、コントロール性を高めている。
ブリッツではGR86とBRZ、ターボとNAそれぞれの楽しさや特徴を引き出すカスタムを提案していく。

AERO SPEED R-Concept 走りに効くワイド化と空力デバイス 最近のクルマはバンパーにソナーが内蔵されているが、その機能を損なわず造形の自由度が高いフルタイプを採用。ワイドフェンダーは幅をノーマルに対し片側9mmに収めることで構造変更が不要に。フロントバンパーの端にアタッチメントを付けて幅を合わせた。サイドスポイラーからカナードと一体になったリヤバンパーへのつながりが美しい。
ボルトオンターボで刺激をプラス ZN6/ZC6用ボルトオンターボシステムはアクチュエーター式メタルフロータービンを採用し、約260馬力・300Nmを発生。ターボ本体のほか専用キャタライザー、制御系をキット化。GR86でも300馬力を目標に開発に着手。とりあえずZN6用をZN8の配管レイアウトに合わせて微調整して搭載した状態。実際の製品化に向けて、これからさまざまなテストが行われる。
BIG CALIPER KITⅡ 制動力アップとコントロール性を両立する開発中のビッグキャリパーキットⅡ。フロント6ポット/φ355mm、リヤ4ポット/φ330mm。鍛造キャリパーは高剛性かつ軽量
NUR-SPEC F-Ti Quad Model ノーマルが片側シングルの2本出しなのに対し、φ100mmの4本出しとなるフルチタンマフラー(試作品)。青紫色に輝くテールエンドがフルタイプのリヤバンパーに負けない迫力とインパクトを与える

●手前のOBDⅡに接続しECU情報をモニタリングできるタッチブレイン+は7万7000円(予価)。奥のメーターを含めて専用のパネルで収める(3万3000円)

ストリートを楽しむNAチューンの提案 BRZのエアロは手軽にドレスアップを楽しめるリップタイプ。前後のリップスポイラーはサイドのディフューザーを一体化。GTウイングはカーボンウイングと3D形状の翼端板、ブラックアルマイトのステーで構成される。
吸排気チューンで応答性アップ アクセル操作に対するレスポンスや回転フィーリングを重視し、吸排気系を中心にしたNAチューニングを提案。ストラットタワーバーはフロント、リヤ用ともに1万4850円。
NUR-SPEC CUSTOM EDITION Style D ●3種類のテール(チタン、カーボンレッド、ステンレス)を付け替えて、イメージチェンジを楽しめる
〈文=湯目由明 写真=岡 拓〉
■問い合わせ
ブリッツ
TEL:0422-60-2277
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