2024/04/25 ニュース

【RVRはどうなる?】三菱自動車、コンパクトSUV「ASX」を大幅改良。6月から欧州で販売を開始


かつてはRVR=ASXだった

ASXは欧州市場向けのコンパクトSUVとして2010年に初代が登場したが、このモデルは日本で販売する現行型RVRと同型であった。ちなみに欧州をはじめ、オーストラリア、中国、南米などでASXの車名で販売されており、アメリカではアウトランダースポーツを名乗っている。

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●2010年に登場した三代目となるRVR(写真)は欧州市場でASXとして販売された

登場当時はハイパフォーマンスセダンのランサーエボリューションXに代表されるジェットファイターグリルを採用。のちに現在の三菱顔となるダイナミックシールドにフェイスリフトを実施。しかもダイナミックシールドのデザイン進化に合わせて2017年と2019年の2度、アップデートを敢行している。

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●2017年の一部改良でダイナミックシールドのフロントフェイスに(写真はRVR)

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●2019年には進化したダイナミックシールドデザインにアップデート

販売開始から13年を経て、アライアンスパートナーであるルノーのコンパクトSUV、キャプチャーをベースにOEM供給というかたちで2023年にモデルチェンジしたのが現行型ASXだ。

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●ルノーからOEM供給を受け2023年3月に欧州市場で発売した現行型ASX

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●ルノー キャプチャー

ただ、三菱自動車のSUVラインアップにおいて最新の三菱顔ではないASXのフロントフェイスには少々違和感というか、もの足りなさも感じられたのは事実(三菱自動車ではダイナミックシールドの要素を取り入れたと解説しているが)。先代モデルでダイナミックシールドをまとっていただけに……。そういった違和感が、今回のフロントフェイスの一新でようやく(?)解消されたわけだ。

気になるRVRのこれから……

さて、ASXが大幅改良で話題を振りまくなか、日本のRVRの動向も気になるところ。なぜなら、ASX大幅改良のリリースが公開された2024年4月24日現在で、三菱自動車公式ウェブサイトのRVRの製品紹介ページでは「装備・仕様がご希望に添えない場合がございます。詳しくは営業スタッフにお問い合わせください。」との断り書きがあるからだ。通常は商品改良もしくは新型への切り替えなどによる生産調整が行われている状況だと認識できるのだが、登場から14年が経過した長寿モデルだと、“ついに生産終了か!?”と勘ぐってしまうもの。ちなみに、三菱自動車はRVRの生産終了については現段階では認めていない。

2019年に敢行したフェイスリフトには、登場9年目にしてここまでするか!? と驚いたが、デリカD:5は、2007年の登場から12年目にして大整形手術を敢行しており、さらにその上をいく。なのでRVRもまだまだいける? という期待も抱ける。

だが、最新安全装備の充実や環境負荷低減などによる新法規に対応していくには大改修が必要になりそうだ。販売規模を考えてもそこにコストをかけるくらいなら、いっそASXを国内投入するほうがメリットもありそう? そんなことを想像(妄想!?)できるのが今回のASXの大幅改良だ。

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〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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