2023/09/20 新車

見えないところがじつはスゴい…ショーファーも気になる「新型レクサスLM」初試乗

●全4色のボディカラーを設定。写真はソニッククォーツ。車名はLuxury Moverの頭文字から

2023年9月中旬、富士スピードウェイで「LEXUS SHOWCASE」と題したメディア向けのイベントが開催された。このイベントは、23年にワールドプレミアを行った、これから発売を予定するレクサスのニューモデルを一堂に集めて展示。併せてプロトタイプ車両の体験試乗会も行われた。そのうちの1台が、この新型LMである。


●プロトタイプのボディサイズは全長5125㎜、全幅1890㎜、全高1955㎜。ホイールベースは3000㎜でタイヤサイズは225/55R19。撮影車はミシュラン プライマシーSUV+を装着。ボディカラーはソニックチタニウム

【画像】新型LM、超弩級の内装を写真で見る

“ガワ”だけじゃない2代目の真価

2023年4月の上海モーターショーで新型が世界初公開されたLMは、もともと中国市場をターゲットに誕生したレクサス初のミニバンだ。

初代は先代アルファード/ヴェルファイア(以下アル/ヴェル)をベースに超短期間で開発され、2020年に販売がスタートした。ボディパネルはほぼ共用で、成り立ちはまさに“アル/ヴェルのレクサス仕様”だった。が、なかでもVIP向けの2列シート4人乗りが中国の富裕層に大ヒット。大人気のアル/ヴェルのさらに上を行く、ハイエンドショーファードリブンMPVの地位を一躍築いた。

2代目となる新型LMは、その商品性をいっそうグローバルに訴求すべく、ひと足早くフルモデルチェンジした現行アル/ヴェルと初めから並行して開発が進められた。中国のほかに挑戦する市場は、凱旋となる日本、そしてショーファーカーで長い歴史と伝統を誇る欧州である。

新型もGA-Kプラットフォームを核とする車両の基本コンポーネントは、アル/ヴェルと共用。しかし、開発陣に話を聞くと、今度はレクサスの名にし負う専用の設計・開発が、目に見えない部分にも随所に行われているのだ。

まず、エクステリアはすべてLM専用デザイン。グリル一体の「スピンドルボディ」をさらに進化させたフロントまわりは、じつに独創的で強烈な存在感を放つ。ボディ寸法はアル/ヴェルに対して3mのホイールベースをそのままに、ひとまわり拡大。全長は5mを超え、全幅は1.9m近い、完全なグローバルサイズだ。

コックピットもアル/ヴェルと同様の眺めだった先代から一新。ショーファーカーといえどもデザインはレクサスの「Tazuna Concept」に基づき、シンプルで運転に集中できる環境が整えられた。ドライビングポジションも抜かりなく、ステアリング位置が10㎜ドライバー寄りに見直されている。フロントドアには電子制御の「eラッチシステム」を採用。

シートは3列の6/7人乗り、2列の4人乗りを設定。今回披露されたのは、まず導入が予定されるLM500hの4人乗りだ。


●メーターフードとセンターのディスプレイが別体となるアルファード/ヴェルファイアに対し、LMはこれらを一体化。フロントドアにイージークローザーを組み合わせたeラッチシステムをレクサス車で初採用

ドライバーWeb編集部

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