2023/07/28 新車 PR

アルファード/ヴェルファイア「進化論」…戸田治宏×藤島知子がドライブトーク

戸田治宏(左)ドライバー誌メインレポーター。今回は新しいアルファード/ヴェルファイアに試乗できるということで、いつになく興奮気味!/藤島知子(右)ドライバー誌YouTubeチャンネル「driver channel」にもたびたび登場。今回はトヨタ公式チャンネルで試乗インプレッションを公開中!

三重県にあるトヨタ車体のいなべ工場で、アルファード/ヴェルファイアは生産される。今回は、テストコースでいち早く試乗した戸田/藤島の両レポーターがドライブトーク。衝撃の進化に驚いた!

TOYOTA ALPHARD / VELLFIRE
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ALPHARD Executive Lounge(左)/VELLFIRE Z Premier(右)

「ここまでやるか」の連続

──まず、見た目の印象から。
 
戸田:カッコいい! 今回のアルファードとヴェルファイア、先代より差別化の範囲は少ないようにも見えるけど、それぞれ個性を出すポイントはしっかり押さえている。そんなフロントフェイスもイイんだけど、何よりサイドビューがスゴい。
 
藤島:同感です。外板の板厚の薄さにもこだわって、全幅1850mmそのままに、箱型になりがちなミニバンにここまで表情をもたらしたのはほんとうに驚きました。
 
戸田:インテリアでいけば、このプライベートジェットのような空間。
 
藤島:天井の中央に長いコンソール(スーパーロングオーバーヘッドコンソール)を配置して、そこに各種スイッチ類をまとめた。左右のウインドースイッチもここにあるから、例えば見送られるときに窓を開けて顔を見せて手を振りたくても、見送る人の反対側に座っていたら従来はなかなかできなかった。けれど、新型は天井に手を伸ばせば反対側の窓も開けられて、見送りに対してもスマートに応えられる。使い手の気持ちを本当によく考えてますよね。
 
戸田:先代モデルでVIPといったお客さんを開拓して、新たなニーズを開発陣は感じていたからこその発想だったらしいね。
 
──サンシェードも、新幹線などと同じように上から降りてくる。陽の光もさえぎりながら、景色も見られる。これまでなかった装備です。
 
藤島:もうひとつ驚いたのは、電動シートのスライド機構! 人が乗っているときはゆっくり動いて、乗っていないときはシートアレンジ優先で素早くスライドできるんですよね。
 
──3列目に人が乗り込むときに素早くスライドできたほうが乗員を待たせない、ってことですね。
 
藤島:操作する人の心情にまでスポットを当てて設計でやりきる。日本ならではのおもてなしの心ですね。
 
走りも差別化するなんて
 
──走りや快適性はどうですか?
 
藤島:とにかく、後席に座って走らせてもらったときのブルブル感がなくなりました。これ、ミニバン特有の宿命だと思っていましたが、徹底的なボディ剛性向上で排除した。見た目や内装の美しさもスゴいですが、私はここに一番驚きました。
 
戸田:アルファードの走りは本当に自然で、乗り心地を含めて抜群に快適。ヴェルファイアはステアフィールを含めてスッキリした乗り味が楽しめる。路面からの入力は多少あるけれど、ボディをフラットにして姿勢を安定させて、乗員の頭もフラフラさせない。つまりクルマ酔いのしにくさも追求している。
 
藤島:ヴェルファイアは標準で19インチタイヤを履くのに、乗り心地も悪くなっていないというのがスゴいですよね。フロントブレースや、周波数感応バルブ付きショックアブソーバーとか。“19インチ”のイメージで乗ると、ビックリ。スゴくフラットでしなやかな走りが味わえます。
 
戸田:デザイン優先で採用したはずなのに。バランスがスゴくいいよね。
 
藤島:ミニバンの開発ってやらなければいけないことが多いはずですが、例えばスライドドア開閉の所作など、見えないところにも気を配って開発したのが伝わってきます。
 
戸田:話はちょっとそれるけれど、アルファード/ヴェルファイアのライバルって自分自身。妥協してつくっても売れるはずなのに、開発の姿勢や結果がストイック。
 
藤島:世界進出を新型でさらに進めますが、自動運転とか電動化時代では、車内でどう過ごすかに注目が集まる。その視点では、今後海外勢にとっても、ベンチマーク的な存在になるでしょうね。
 

箱型に見せない意匠開発
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●平面的になりがちなボディサイドにも抑揚を。今にも走り出しそうなデザインが新型の特徴(写真はALPHARD Executive Lounge)

プライベートジェットのような室内 
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●左右座席間中央のスーパーロングオーバーヘッドコンソール。ここに空調ダクトのほか、ウインドー、サンシェードなどの操作スイッチ類を配置。煩雑になりがちなミニバンのルーフがスッキリし、心地よい空間を演出している。ムーンルーフは左右独立式だから、2列目乗員は好みで開閉可能
 
スマホライクな操作パネル
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●エグゼクティブラウンジの2列目シートに設定されるオペレーションパネルは取り外し式(冒頭の写真で戸田が操作している)。シートに体を預けたままオーディオやエアコン、サンシェードなどを操作できる。シーンに合わせて各種機能を一括で操作可能な「Smart Comfort」も用意している
 
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●サンシェード(電動式はグレード別採用)は上から下に降ろすタイプを採用。降り注ぐ日光をさえぎりながら、外の景色も楽しめる。空調ダクトなどをスーパーロングオーバーヘッドコンソールに配置し、スライドドア内部にスペースが生まれたからできた“サンシェードの理想”だ

19インチタイヤが標準の“ヴェル”
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●アルファードの外装違いだけじゃないヴェルファイア。フロント部に専用ブレースを追加、さらにサスペンションや電動パワーステアリングにも専用チューニングが施され、スッキリした乗り味が際立つ。19インチと大径タイヤを履くのに、乗り心地も見事にバランス。(写真はVELLFIRE Z Premier)
 
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〈まとめ=ドライバーWeb編集部 写真=山内潤也〉

ドライバーWeb編集部