2023/05/17 コラム

“踏み倒し”はロシアがぶっちぎり！　外国大使館の「駐車違反の放置違反金」不納欠損、国別件数

今井亮一 Ryoichi Imai

外交団車両が付けるナンバープレート、通称「外ナンバー」



■国別ではロシアがぶっちぎりトップ！

2021年度の不納欠損の合計は3900件だ。国別ではロシアがぶっちぎりのトップで1826件。全体の半分近くを占める。すごい。トップテンはこうだ。

1位　ロシア　1826件
2位　中国　638件
3位　エジプト　184件
4位　ウクライナ　162件
5位　カザフスタン　125件
6位　モンゴル　101件
7位　ウズベキスタン　99件
8位　イラン　72件
9位　ベトナム　62件
10位　ドイツ　45件

車両の保有台数なんかにもよるのだろうけど、それにしてもロシアの突出ぶりには驚く。同じく大国の米国（アメリカ）は、たったの14件。アメリカは基本的に駐車場に入れる、ロシアは違法な路上駐車が当たり前、そんな印象を受ける。

外務省のWebサイトに「駐日外交団車両による駐車違反問題に係る措置について」（2021年4月27日付け）とあり、「（参考）駐日外交団車両による放置車両確認標章取付（違反）件数（警察庁データ）」が載っている。こうだ。

2018年：3948件
2019年：2615件
2020年：1137件

2021年度の不納欠損は、5年前、2016年度に放置違反金の督促が行われた分だ。年度と歴年は違うけれども、2019年から急に減ったのかな、とは見える。新型コロナウイルスの影響か、はたまた外交官たちが心を入れ替えたのか。2020年の1137件中、ロシアは何件か気になる。よし、そのへんがわかる文書も開示請求してみよう。

文＝今井亮一
肩書きは交通ジャーナリスト。1980年代から交通違反・取り締まりを取材研究し続け、著書多数。2000年以降、情報公開条例・法を利用し大量の警察文書を入手し続けてきた。2003年から交通事件以外の裁判傍聴にも熱中。交通違反マニア、開示請求マニア、裁判傍聴マニアを自称。

ドライバーWeb編集部

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