2023/05/17 コラム

“踏み倒し”はロシアがぶっちぎり! 外国大使館の「駐車違反の放置違反金」不納欠損、国別件数

外交団車両が付けるナンバープレート、通称「外ナンバー」

違法駐車、飲酒運転が当たり前! 外国大使館の「違反金踏み倒し」ワースト1位はどの国?」と4月17日付けデイリー新潮。そこに出てくる「国別の『放置違反金・踏み倒し全リスト』(警察庁まとめ)」を、なんという偶然、私も情報公開請求で3月に入手した。

開示文書のタイトルは「外交団車両に係る不納欠損件数(令和3年度中)」。A4サイズ1枚の一覧表で開示手数料は300円だ。この記事に添えますんで、じっくり見てみてください。



「不納欠損」とは何か。運転者が車両を離れて直ちに移動できない状態の違法駐車を「放置車両」という。駐車監視員、警察官、交通巡視員が黄色い駐禁ステッカー「確認標章」を取り付ける(貼る)。そのあと、こうなる。

1、警察は、車両の持ち主に対し、放置違反金の納付書(仮納付用)などを郵送する。
2、仮納付がない場合、公安委員会の納付命令を経て新たな納付書(本納付用)を郵送する。
3、本納付がない場合、督促状を郵送する。
4、督促に応じず、警察の側が強制執行(車両や預貯金等の差し押え)をしない場合、督促から5年間で「消滅時効」が成立する。

そうなったものを警察は「不納欠損」としてカウントするのである。令和3年度とは2021年4月から2022年3月末までをいう。その1年間のうちに不能欠損となった件数の一覧表を、デイリー新潮は「放置違反金・踏み倒し全リスト」と表現したわけだ。うまいね。

■都道府県別では東京がトップ

外務省のWebサイトによると、日本国内には約200カ国の外国公館があるという。けれど一覧表に載っているのは180カ国分だ。日本には47の都道府県があるのに、一覧表には9つの都道府県分しか載ってない。それ以外の国、府県については2021年度中の不納欠損はゼロだったってことだ。

不納欠損の総数は3900件。9つの都道府県における件数はこうだ。

東京      3540件
千葉      313件
北海道、大阪  各11件
新潟      9件
神奈川、愛知  7件
兵庫、奈良   各1件

やっぱりそうなるよね。東京には外国公館がめちゃくちゃ多いから。千葉の313件のうち120件はロシア。次に多いのがモンゴルの36件だ。モンゴルは101件36件を千葉が占める。成田空港や東京ディズニーランドへよく行くのか。北海道の11件の内訳は、ロシアが9件、中国が2件。新潟の9件はロシアが7件、中国が2件だ。貨物船や漁業の関係ですかねえ。

ドライバーWeb編集部

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