2022/12/16 新車

新型セレナのプラットフォームは17年前から同じ!? 開発担当者にその理由を聞いた

内外装は一気に変わった。先進性ある室内も見どころな新型セレナ

2022年11月に誕生した新型セレナのプラットフォームについて、開発に携わった車両計画設計グループの光﨑翔平氏に伺った。

【画像】新型セレナの最上級「ルキシオン」とは

■新型のプラットフォームは、従来型の改良版?

はい、そのため床の高さは従来型と共通です。1段目のステップまでが390㎜、2段目のところまでが450㎜です。ただ、単純にプラットフォームにちょっとだけ手を入れたというよりは、骨格からもかなり力を入れています。従来を踏襲してはいますが、限りなく新設計に近い形になっています。サスペンションにも力を入れて作っています。

■そもそもプラットフォームとはどこからどこまでの範囲?

基本的には車体の骨格ですね。あと足回りなんですけれども、そういった部分が全般的にはプラットフォームといわれるところ。骨格は上屋の部分は含まず、基本的にはエンジンを支えるサイドメンバー、それがつながるダッシュから下の部分、フロアのほうまでつながっていくサイドメンバーだったりとか、そういうところを基本的に骨格と呼んでいて。あとはフロントとリヤのサスペンション部品ですね。床回りもプラットフォームに含まれます。

■2005年の3代目のフルモデルチェンジの時以来、継承?

基本的にはそうなんですけれども、いろいろなタイミングで法規対応だったり、そのタイミングで手を加えて作り替えています。今回大きく変更した部分は、まずはサスペンションですね。サスペンションメンバーはエクストレイルゆずりのサスペンションメンバーを使っています。ステアリングは、もともとパワステなんですが、従来はステアリングコラムに付くパワステだったんですけれども、今回はエクストレイルなどが採用するラック式に変更しています。応答性のいい操舵感はそこから生まれてきています。車体のほうでは骨格のところも一部作り替えていて、車体の剛性も高めています。

■プラットフォームを一新する考えはなかった?

プラットフォームとしてのポテンシャルですね。それを見極めて、必要な法規対応を施した形でプラットフォームを作る、というような方針で進めてきました。

ちなみに、商品企画部の前田恭志氏は新型セレナのプラットフォーム戦略について次のように語っている。

「プラットフォームはこのクルマに限らず、横並びで会社全体のラインアップ、さらにグローバルで見たときにどのタイミングでどう変えていくのかというので考えています。ですのでセレナの今回のコンセプトで作るときにこのプラットフォームでいいのか、変えたほうがいいのか判断して、そのまま使って大丈夫だと。そういう考え方になります」

プラットフォームは踏襲したとしても、3列目の格納方法には何かしら工夫があってもよかったと思うのだが…。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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