2021/03/24 コラム

オービスの測定値はホントに信頼できる? 否認裁判の証人、メーカー社員の発言に見る怪しさ

●東京航空計器(TKK)のオービスⅢL型


世間的には信頼できることになってはいるが



オービスの測定値は信頼できるのか。結論はこうだ。信頼に足る根拠、証拠はどうもないようだ。けれども警察的には、検察的には、裁判所的には、そして世間的には信頼できることになってる。そもそもオービスは絶対信頼できるので、走行試験において写真の測定値と比較する必要はないし、点検結果をあとから書き換えてもオッケーなのだ。

でもね、この程度でひどいとか言っちゃいけない。例えば検察官が無罪方向の証拠を隠して有罪することはぜんぜんオッケーなんだよ。そこはディープな話になる。省略しよう。ま、共通するのは、御上(おかみ。幕府または政府)がやることは正しい、ぜんぶお任せして大丈夫、ということだろうか。

ところで、私が傍聴してきたオービス裁判は、1件を除きすべてTKKと三菱のオービスだとさっき述べたでしょ。除いた1件は、スウェーデンを本社とする世界的企業、Sensys Gatso Group(SGG)のオービス、SWSS(Speed Warning Safety System)だ。2019年1月~2020年2月、さいたま地裁で私はその本邦初の超重要裁判を傍聴した。いや凄かった。その話はまた今度。

〈文=今井亮一〉
交通ジャーナリスト。1980年代から交通違反・取り締まりを取材研究し続け、著書多数。2000年以降、情報公開条例・法を利用し大量の警察文書を入手し続けてきた。2003年から裁判傍聴にも熱中。2009年12月からメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」を発行。

ドライバーWeb編集部

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