2023/02/28 旧車

走り屋が羨望…日産マーチのスーパーターボとはどんなクルマだったのか[driver1989年2-20号より]

●マーチ スーパーターボ

自動車雑誌ドライバーが過去に取り上げた記事が今に蘇る「DRアーカイブズ」。今回は1989年2-20号の「日産マーチ」を振り返る。

◇◇◇

■3ドア・スーパーターボをラインアップ

今回のマイナーチェンジで、マーチは内外装の変更、装備の充実などを実施しているが、走り屋にとって最も気になるのは3ドア・スーパーターボの追加。


●ルーツ式スーパーチャージャーは約4000回転まで過給。電磁クラッチがOFFとなると、ターボチャージャー(A/R0.6)に引き継がれる

スーパーターボは、1988年8月に登場したラリーベース車Rと同じスーパーチャージャー+ターボのMA09ERT型930㏄エンジン(110㎰/6400rpm、13.3kgm/4800rpm)を搭載した、走りと装備充実のモデル。外観はインタークーラー用エアインテーク付き専用フード、フォグ埋め込みのフロントグリル、専用大型エアロバンパー、ルーフスポイラーなどを装着。運転席まわりには、別置き3連メーター(時計、電圧、ブースト)、本革巻きステアリングを備え、フロントスタビ、ビスカスLSD(5速MT)、ブレーキ&足まわりを強化。走りが期待されるホットバージョンに仕上がっている。


●ルーフスポイラーと大型エアロバンパーが、デュアルエキゾーストパイプとともにスポーティなテールフィニッシュを演出する


●基本シルエットは変わらないが、ターンシグナルランプの丸型化やフューエルリッド・オープナー新設でキーホールが消えたサイドビュー

5ドアのi・zも新登場。エアコン、パワステの標準装備など、充実した装備と手ごろな価格が魅力のモデルだ。3ドアのパンプスとコレット、5ドアFTのMT車は4速から5速となり、3ドアのEにも3速ATを設定。


●パンプス・キャンバストップ。内装は従来どおり“衣がえ”可能

従来からの継続モデルもリフレッシュ。全車がフロントグリル、ヘッドライトなどのデザインを変更、前後エアロバンパーを装着してイメージを一新した。ボディカラーは6色を新設定。


●3本スポークステアリングは本革巻き。別置きの3連メーターは時計/電圧計/ブースト計が並ぶ

室内は全車がステアリングホイールの形状を変更、ローバックフロントシートを装着。グレードに応じてシート地、ドアトリムなども変更を受けた。そのほかアナログメーターの採用(ターボ系)をはじめ、パワステ装着車の拡大、テンションレスELR付きシートベルト、パワーウインドなどがグレードに応じて設定され、より使いやすさを増している。


●シートはホールド性のよさそうなローバックバケットタイプ。シートベルトはテンションレスELR付きが採用されている

■主要諸元
マーチ・スーパーターボ(5速MT)主要諸元【寸法㎜・重量㎏】全長:3735 全幅:1590 全高:1395 ホイールベース:2300 トレッド:前1350/後1335 車両重量:770 【エンジン・性能】型式:MA09ERT型直4OHCスーパー&ターボチャージャー 総排気量:930㏄ ボア×ストローク:66.0㎜×68.0㎜ 圧縮比:7.7 最高出力:110㎰/6400rpm 最大トルク:13.3kgm/4800rpm 【諸装置】変速比:1速3.063/2速1.286/3速1.286/4速0.975/5速0.756 最終減速比:4.167 ステアリング:ラック&ピニオン サスペンション:前ストラット/後4リンク ブレーキ:前ベンチレーテッドディスク/後L&Tドラム タイヤ:175/65R13 【発表・発売】いずれも1月17日

〈まとめ=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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