2023/01/24 コラム

ほかほかステアリング化で冬ドライブを快適にしてみた【最強ティグアンへの道】

ラリーストで動物カメラマンのマッドドッグ三好氏が趣味とクルマ遊びを最大化するため、相棒に選んだフォルクスワーゲン ティグアン。さっそく自分色に染めるべく(?)カスタマイズに着手。今回は冬ドライブにあるとうれしいステアリングヒーターをDIYしてみました。


フォルクスワーゲン ティグアンは2021年のマイナーチェンジで、なんとステアリングヒーターを装備した。

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寒い冬場は冷たいステアリングを握るのはつらい! いつからこんなヘタレになったのかと思うが、一度快適装備に触れちゃうとなかなか元には戻れなくなるものだ。
ステアリングヒーターは、すごくうらやましい機能なのである。
 
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そこで新型にあってオイラのマイナーチェンジ前のティグアンにないステアリングヒーターを何とか取り付けられないかと考えた。
 
 
以前、マイナス20度の北海道でエゾテンという野生動物を撮影したとき、カメラの結露対策としてヒーターパッド(電熱ヒーター)というものを使ってカメラを温めるカバーを作った。
その残りをぼんやりと眺めて、これで何とかなるんでは? と思い立った。
 
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5つあるパッドのうち2つをステアリングに巻きつけてやれば温かいはずだ。
問題は電源。
モバイルバッテリーを使えば簡単に給電はできるが、ステアリングはクルクル回すものだから、電源も一緒に回らないといけない。
 
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うーんと小さなモバイルバッテリーなら、なんとかステアリングの裏にマジックテープで貼り付けられそう。ということでステアリングヒーター工作を決行!!
 
ヒーターパッドをステアリングに巻き付け、その上から編み込み式のハンドルカバーで固定する。
 
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最初は全周すべてを巻いてしまおうかと思ってが、ヒーターパッドのサイズを見ると下の方だけでよさそうだ。
ヒーターをオンにした時はそこを握っていればいい。
位置を決めて短くしたハンドルカバーを針と糸で編み込んでいく。
 
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これが結構簡単で、しかもきれいにできたと自画自賛。
 
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そしてバッテリーをつないでオン・オフスイッチも両面テープでステアリング横に貼り付けて完成!
 
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スイッチオン!!
 
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少しするとほんのりと握りが温かくなってきた。ちなみに今回使用したヒーターパッドのスイッチは、オンにして温かさが「強(LEDがレッドに光る)」、さらに押すと「中(ブルー)」、そして「弱(グリーン)」と調整できる。さらにオンにしてからしばらくすると自動的に「中(ブルー)」になるという自動調整機能まである。
 
 
ファーストインプレッション!
ハンドルカバーの革が厚いために、最初はほんのり温かくなり、しばらくするといい感じでホカホカに。
 
ただ純正ステアリングヒーターほどの温かさではない。しょせん5Vではこんなものか、という感じ。
 
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それよりも、ステアリングをクルクル回した時に巻いたステアリングカバーのエッジ(革が厚くて段差になっている)が思いのほか手に引っかかり痛い。
革のエッジにR加工をして対処するか? とも考えたのだが、きれいにできそうもないので却下。
 
そうだ!アルカンターラがあった! カメラ機材のカバーか何かを作ったときの余りがあったはず。スウェード調高級合成皮革だ~! これは薄くて手触りも最高だ。よしこれを巻くぞ!

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余談だが、このアルカンターラなる不思議な名前の素材を最初に知ったのはランチア デルタS4だった。WRCの伝説的なカテゴリーであるグループBのベース車両として仕立てられたロードカーである。そしてS4は内装も高級スペックで、最高の手触りのアルカンターラを採用していたのだ。
これでS4に一歩近づいたぜ!!
 
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アルカンターラをハンドルカバーのサイズに切って縫い込んで締め上げる。
これはいい。感触よし! 厚さよし! 糸で引っ張ったときの強度もある。
 
 
改良版のインプレ!!
 
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純正装着のツルツルした本革部分より、触った感触は温かい(ヒーターを入れなくても)。薄いのでヒーターパッドの熱も表面に伝わりやすくホカホカ感が強い。何よりも手触りが最高に気持ちいい。これならステアリング全周に巻いてもいいぐらいだ!
 
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問題点は、ステアリングヒーター用のモバイルバッテリーの電源を切り忘れること。次に乗るときにはバッテリーはすっからかんで、ステアリングヒーターはなしになってしまう……。そしてモバイルバッテリーはクルマのUSB端子で充電しながら走行することになる。このあたりの使い勝手の悪さは、次の冬に向けて改善策を考えるとしよう。
 
皆さんもこうした大人の工作はいかがでしょう? なかなか楽しいですよ。
 
〈文と写真=三好秀昌〉

ドライバーWeb編集部

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