2022/11/01 カー用品

その手があったか!! データシステムのアイデア製品。”要”は匠の技が支える「スマートな取り付け」にあり。|ハイマウントリアカメラキット RCKシリーズ|

Data System
ハイマウントリアカメラキット
RCKシリーズ

DATASYSTEM_RCK
ジムニー用(品番:RCK-91J3・グレー素地)

価格:2万7280円
適合:ジムニー/ジムニーシエラ(JB64W/JB74W型)(2018年7月〜)
 

さらに武骨に仕様変更!!
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●好評なジムニー用が、カメラカバーの材質をこれまでのウレタン製(写真左、記事内の写真も変更前のウレタン製つや消し黒塗装となる)から、量産性に適したガラスナイロン樹脂(写真右)へと変更。無塗装梨地が武骨なイメージをさらに高めた
 


ユーザー目線の“あったらいい”をカタチに
 
カーナビの配線キットや走行中でも同乗者が地デジを見られるようになるアイテム、ペダル踏み間違え時急発進抑制装置、ドライブレコーダーなどさまざまなカーエレクトロニクス製品を開発するデータシステム。近年、視界サポート用のカメラキットシリーズで多くのアイデア製品を創出する、その源泉を探る。
 

データシステムの製品は、“かゆい所に手が届く”や“あるといいな”を具現化し、カーライフをより充実させるものばかりなのだが、いかんせん装着時の“存在感が薄い”。
 
そんな同社の製品のなかで人気を博しているアイテムが、ジムニー/ジムニーシエラ用として開発した「ハイマウントリアカメラキット」。
 
注目すべきはウオッシャーノズル部の穴を活用した取り付け方法だ。ボディの穴開け加工が不要で、ウオッシャーノズルもちゃんと使える。そのうえで、すっきりスマートにバックカメラが取り付けられる。まさに「その手があったか!」な、アイデアが光る製品である。
 
ノウハウとひらめき
 
製品誕生のきっかけは、カスタムショーに出展するために現行型ジムニーをベースにデモカーを製作したときのこと。同社のサイドカメラキットやフロントカメラ内蔵オリジナルグリル、それらの映像を映し出すスリムモニターなどを装着していたが、バックカメラは純正品だった。
 
「純正バックカメラの映像を見たときに、カメラの装着位置がバンパー内の低い位置からの映像だったため違和感と使いづらさを感じました」
と、ハイマウントリアカメラキットの開発担当者に代わり答えてくれたのは広報宣伝部の川田正尚さん。
 
「もともと当社にはハイエース用のリヤカメラなど、リヤゲート上部に装着する製品があります。ジムニー用にも同様のカメラを装着して広い視野を確保する製品があってもいいのではないかと考えました」
 
開発の出発点は“既存製品からの車種適合”という考え方だったのだが、誰でも簡単に装着できることにこだわり、ボディに穴開けなどの加工は行わないことが絶対条件だった。
 
「装着方法を模索するうちに、ウオッシャーノズルの穴を利用できないか? とひらめきました。当社では取り付け性に考慮し、配線のカプラーに極細形状を採用しているので取りまわし性は問題ありませんでした。ただ、ウオッシャーノズルの穴を利用してカメラカバーを装着するにあたり、ウオッシャー機能を生かすためにはそのまま純正ノズルを取り付けると噴射角度が変わってしまいます。そこで角度調整可能なノズルを別途付属することにしたのですが、ウオッシャーノズル関係は初めてでしたので選定に苦労しました」
 
結果として、角度調整に加え純正と比べてウオッシャー液がより広く拡散するものを採用。洗浄能力の面でもメリットを得て、ウオッシャーとしての使い勝手も向上させている。
 
カメラカバーへのこだわり
 
「カメラカバーのデザインは車種専用となっています。これまでもフロントやサイド、リヤのカメラキットに付属するカメラカバーは装着部の形状に合わせて専用に設計してきました。そのノウハウを生かし抜群のフィット感を持たせています。ジムニー用では直線的なデザインを採用することで武骨さを表現したのがこだわりポイントです。後に発売したハイエース用やエブリイ用は滑らかな面構成ですっきりとした印象に仕上げていますので、それらとは違った雰囲気を持っていると思います」
 
カメラキット関連製品はエアロパーツ開発から派生したものだという。
 
「バンパーなどのエアロパーツはFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を用いて成形することが多いのですが、カメラキットに関しては純正バンパーにも用いられるウレタン素材で製造しています。25年にわたる技術のノウハウを生かし、スマートでさりげないデザインで、車両の外観を損ねることなく、安全性も確保できる製品として仕上げています」
 
特にこだわるのは「スマートな取り付け」。後付け感を排除することから、“存在感が薄い”のである。
 
アウトドアを楽しむためのギアとして選ばれるジムニーについては、そこに開発者があえて遊び心を付け加えたというわけだ。ジムニー用ハイマウントリアカメラキットでは多くの注文にうれしい悲鳴も。
 
「想定以上に注文いただいており、増産体制を整えてはおりますが、お手元に届くまでに時間がかかってしまうこともございます」
*こちらは量産性を高めるため材質変更を実施。ガラスナイロン樹脂のグレー色の無塗装梨地仕様となった
 
ウェブ限定塗装仕様も
 
存在感と言えば、同社のカメラキットはウェブ注文限定でカメラカバーのボディ同色塗装サービス(有料)を展開している。通常製品はブラックのツヤ消しウレタン塗装が施されているが、それをベースにボディ同色に上塗りしている。ドレスアップ効果も狙える特別仕様だ。
 
「純正ボディカラーを基準に調色して、オーダーをいただいてから一つひとつていねいに仕上げています。塗装環境を整えるなど品質にもこだわっていますので、装着した際の見栄えに自信があります。もちろん純正塗装並みの耐候性も備わっています」
 
現在ハイマウントリアカメラキットはジムニー用、ハイエース用、エブリイ用をリリース。今後の展開も気になるところ。
 
「車高の高いワゴンやRVタイプかつ純正バックカメラの装着位置が低い車両を中心に開発を進めております。また、カスタムニーズの高いモデルも考慮しておりますので、お客様からのご要望があれば積極的に検討していきたいと思っております。今後はダイハツ アトレー(ハイゼットバン)の発売を予定しています。
*ダイハツ アトレー(ハイゼットバン)用は、2022年10月にリリースした
 
ハイマウントリアカメラキットはバックカメラとしてだけでなく、角度調整式なのでカメラアングルを変えることでデジタルバックミラーの代用品としても使用していただけますので、商用ユースで、荷室が満載になるようなシチュエーションでの後方確認にも最適かと思います」
 
ジムニー含め現在の設定車種の理由はズバリ、2通りに使えるところにある。これからしばらくはハイマウントリアカメラキットやサイドカメラなどの車種拡大を進めるそう。
 
「安全運転をサポートする機能はもちろん、独自の機能やデザインを盛り込み、お客様によろこんでいただけるような製品開発を進めていきますのでご期待ください」
 
自前主義とアイデアの源泉
 
そもそもデータシステムは、製品の企画・設計・デザイン・開発のほか、パッケージデザインや取り付け・取扱説明書制作、外装パーツのデザイン・製作、グループウェアによる社内ネットワークの構築、販促物やウェブサイトのデザイン・制作、イベントの企画・制作・運営に至るまで、基本的にすべての業務を自社内で行っているという。一部製品はOEMとなるが、自社のアイデアを盛り込み、仕様変更や品質向上などを図ったうえでリリースする。
 
会社の興りが、機械いじり好きの社長が購入した初代ソアラで走行中にテレビが見られなかったり、電子制御エアサスペンションの乗り心地の不満を解消すべく自分好みの制御に変更したことがきっかけということもあり、同社には腕に覚えありの技術屋が集まる。電子部品を軸にさまざまな製品を開発する姿勢にブレはない。そして、つねに新しいアイデアを創出する土壌がある。期待せずにはいられないでしょ?
 

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データシステム 広報宣伝部
川田正尚さん
 


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●ウオッシャーノズル用の穴を活用して装着するため、ボディの穴開け加工が必要なく簡単に取り付けられる。付属のノズルはウオッシャー液の噴射角度だけでなく、拡散具合にもこだわった
 
 
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写真右のリヤバンパー部に装着したバックカメラでは低い位置からの映像となり、路面の奥行きが把握しづらくなってしまう。一方、ハイマウントリアカメラ(写真左、スペアタイヤ非装着時)は、より広い範囲を表示できるだけでなくボディ後端も見えるため、障害物との距離感も把握しやすい。
 

ウェブ注文限定のボディ同色塗装も人気
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●ボディ同色塗装は職人仕上げの受注生産品(3万3880円)。写真はジムニー用(RCK-91J4)でシフォンアイボリーメタリックに塗装したもの。設定車種のボディカラー全色に対応可能だ
 


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エブリイ用
品番:RCK-95E3・つや消し黒塗装
適合:エブリイ/エブリイワゴン(DA17V/W型)(2015年2月〜)、NVクリッパー/同リオ、スクラムバン/同ワゴン、ミニキャブバン/タウンボックス(2015年3月〜) *標準・ハイルーフ共通。純正ルーフエンドスポイラー付き車可
 

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ハイエース用

品番:RCK-93H3・つや消し黒塗装
適合:200系(2004年8月〜) *標準・ミドル・ハイルーフ共通でリヤワイパー(ウオッシャーノズル)装着車のみ
 
 
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新発売!!
アトレー用
品番:RCK-97A3・つや消し黒塗装
適合:アトレー/ハイゼットカーゴ(S700V/S710V型)(2021年12月〜)、スバル サンバーバン/同ディアス(S700B/S700B型)(2022年1月〜)、トヨタ ピクシスバン(S700M/S710M型)(2021年12月〜)
 

〈文=ドライバーWeb編集部・兒嶋 写真=山内潤也〉

■問い合わせ先
データシステム
TEL:086-445-1617
https://www.datasystem.co.jp

ドライバーWeb編集部

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