2022/11/28 カー用品

ヨンクカスタムの熱気が帯びる「2nd JOA MEETING in長井海の手公園」

フォーマルサルーンの代名詞であるクラウンでさえ「クロスオーバー」をラインアップする時代。乗用車派生のSUVや堅ろうなラダーフレームにエンジン縦置きのFRベースのパワートレインを組み合わせた本格派のクロカンなど、百花繚乱のRV(レジャービークル)。流行りモノゆえに避けて通れないのが、ボディ色とグレードの「被り」。せっかく個性を求めてジムニーやランクルを選んだはずなのに、自分と同じ仕様のクルマに街で何度もすれ違ったり、駐車場で隣に並んだりするのは心中穏やかではない。

そこで差別化のために施すのが愛車のカスタマイズ。ひとまずタイヤとホイールを純正品からサードパーティの製品に交換するだけでもイメージチェンジ効果は大きく、続いて車高を上げ下げしてみたり、ランプ類やルーフラックを添えたりするとグッと個性的になる。

そんな「カスタム沼」にハマるきっかけになりそうなイベントが、JAFEA(日本四輪駆動車用品協会)の東日本支部が主催する「2nd JOA MEETING in長井海の手公園」。10月16日(日曜日)に神奈川県横須賀市の長井海の手公園・ソレイユの丘特設会場で開催され、話題のデモカーや新作アイテムをひと目見ようと、多くのギャラリーでにぎわった。

■JAOS



フロントスキッドバー、フェンダーガーニッシュtype-X、ホイールなどのエクステリアパーツ、サスペンション、マフラーなどがフル装着されたハイラックスのデモカーを展示。販売ブースに立つのは社員ドライバーとしてAXCR(アジアクロスカントリーラリー)に参戦する能戸知徳さん。ハイラックスでラリーを戦い、ジャオスのパーツ開発も担当する能戸さんから直接カスタムのアドバイスを受けられる貴重な機会になった。能戸さんは11月15日からメキシコのバハ・カリフォルニア半島で開幕した「SCORE World Desert Championship 55th SCORE BAJA 1000(以下、BAJA 1000)」に、新型レクサスLX600をベースにしたレースカーで参戦。「今後につながる結果を残して、ジャオスブランドを世界に広めます」と意気込み十分だった。

■INNO



仕事から遊びまで幅広く使えるハイエースバンロング標準ボディ標準ルーフと、ジムニーの2台それぞれにINNO(イノー)の業務用キャリア、ルーフデッキ、ルーフボックスといった積載アイテムを装着。実際に使っているイメージが掴みやすいように脚立やストレージボックスを積んでいた。



ジムニーのルーフにはワンタッチ着脱可能なギアキャリー(タイヤのついたルーフボックス)と、ベースキャリア/ヒッチメンバー双方に取り付けられる「ルーフデッキ45」を装着。




ハイエースは来春発売予定の専用ラックに注目。バックドアに取り付けたラダーやラックの重みで下がってくるのを防ぐストッパーは11月発売予定。

■MLJ



KMC、ブラックライノ、XDシリーズといったカスタムの本場、アメリカで大人気のオフロードホイールの日本総代理店であり、アメリカのトレンドを反映させながら日本のニーズや法規にマッチさせたXTREME-J(エクストリームジェイ)シリーズを展開するMLJ。



プロボックスにはXTREME-JのXJ07、ラングラー・アンリミテッド・サハラにはBLACK RHINO(ブラックライノ)のFUJIを装着。ホイールとタイヤを履き替えるだけでも大きくイメージが変わる。

■星光産業



ジムニー/ジムニーシエラ専用の各種アクセサリーと、フラッグシップブランドAZUTO(アズート)のJLラングラー専用アイテムを展示。



ラングラーのユーザー目線で企画・商品化されたキーホールカバー、ルームランプ、カップホルダーが注目を集めていた。

■タイガーオート



Jeepラングラーの新車カスタムコンプリートカー「タイガーパッケージ」でおなじみのタイガーオート。ベーシックなAタイプのカスタムメニューは大径タイヤを履かせた際の干渉を防ぐために純正フロントバンパーのライナーをカットしてバンパーとフェンダーを分割。さらにオリジナルのコイルスプリングを使った30㎜のリフトアップとタイヤ&ホイール交換が加わる。ブースではグラディエーター・ルビコンの「タイガー流」カスタムも提案。荷台のラックに載せたARBのルーフトップテントで「車上泊」を楽しめる。

■KADDIS



4WD/SUVカスタム専門店ロードハウスのオリジナルブランドがKADDIS。4インチアップの150プラドと6インチアップのハイラックスを展示し、カスタムの魅力を訴求。KADDISパーツの販売も行われた。

■オートプロズ



アメリカから自動車パーツを直輸入し、オンラインで販売しているオートプロズのブース。ハイラックスのデモカーはYAKIMA(ヤキマ)製品を中心にコーディネート。



荷台のデッキに装着されたトラック用ラックは「オーバーハウル」で、用途に合わせてラックの高さを最大76㎝まで伸ばせる。キャブのルーフ上にロックンロードを介して取り付けたのはルーフトップテントの「スカイライズ」。ヤキマには四駆ライフを充実させるアイテムが揃っている。



■クアドロペット



JOAミーティングの地元、横須賀のオフロードカスタムカーショップ。Jeepのカスタムはもちろん、ジムニーシエラやエクリプス クロスなど国産車をベースにした4×4カスタムも手掛け、ハッと目を引くオリジナリティあふれるスタイリングを提案している。



■トラスト



150プラドとボルトオンターボ仕様のジムニーシエラを展示。GReddyボルトオンターボキットはエンジンの圧縮比を下げずに、小振りなターボチャージャーを組み合わせるハイコンプターボでレスポンスを保ったまま、全域でノーマルエンジンの特性を上回るパワーとトルク感を実現。



シエラの場合、約30馬力アップを達成でき、追い越し加速や高速の合流でアドバンテージを実感できる。

■YOKOHAMA



11月21日から26日に開催されたアジア最大のクロスカントリーラリー「アジアクロスカントリーラリー2022(AXCR)」に参戦する青木拓磨選手と塙 郁夫選手に、SUV・ピックアップトラック用タイヤ「ジオランダーM/T G003」を供給した横浜ゴム。ブースでは軽トラックのカスタムブームに応える軽トラ用オールテレインタイヤ「ジオランダーKT」や、カスタムに最適な145幅の「ジオランダーX-AT」の装着車も展示され、オフローダーに特化したジオランダーブランドの魅力を訴求した。



■NITTO



大地を踏みしめる恐竜の爪をモチーフにした力強いサイドデザインと、過酷なオフロード路面で高いトラクション性能を発揮するラグデザインのブロックパターンが特徴的なMud Grappler(マッド グラップラー)がカスタム愛好家に人気のNITTOタイヤ。

■JOAミーティング来場者の愛車を紹介!

金子優介さん
Jeepラングラー・アンリミテッド・サハラ

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国内仕様のラングラーはバンパーとフェンダーが一体になっているが、これを分割する「フロントバンパーライナーカット加工」と30㎜のリフトアップを施し、XTREME-JのXJ04、ワイルドピークAT3Wを履いたタイガーパッケージのAタイプ。



「高速だと10㎞/L台の燃費が都内下道だと4㎞/Lに悪化するので、改善のために装着しました」と金子さんが示したのが、S&Bコールドエアインテークキット。スロットルボディからエアボックスまでの吸気抵抗を抑え、レスポンスとパワーが向上。「エアクリーナーが見えるのがカッコいいですし、下道燃費も5㎞/L台に改善。ボンネット先端にバグガードを付けてから、フロントガラスに小虫が付着しにくくなったという。

ジョ兄さん
ジムニーシエラ



かつてJA11ジムニーに乗っていたものの、JB23ジムニーの丸みを帯びたカタチが好みではなく、まだ子供も小さかったことから別のクルマに。JB64W/JB74Wが再びスクエアなデザインに戻ったことから、ジムニーにリターン。アピオとは尾上 茂会長が現役だったころからの付き合いで、40㎜アップのサスペンションキットやステアリングダンパー、マフラー、アルミホイールなどをパッケージにしたシエラベースの新車コンプリート「TS4」を購入。



ジョ兄さんは使い勝手を高めるために、インパネのボルト穴やラゲッジのユーティリティナットを活用して、DIYでドリンクホルダーやスマホホルダーを取り付けている。さらに、天井とドア全面にデッドニングを施しオーディオの音質向上と雨音の低減も図った。



tomiii_2621さん
ジムニーシエラ



カスタム済みのオリジナルコンプリートカーを扱う静岡県藤枝市の「エスプリ」で出会ったのが、リバティウォーク(LB)のボディキットを纏ったジムニーシエラ。「すぐに『これ欲しい!』って思って。まったく同じではなく、ところどころアレンジして作ってもらいました」。



本家にも負けない存在感と半端ないオーラはさすがLB。見た目は速そうだが中身は1.5Lエンジンのまま。吸排気や燃調をイジってレスポンスを高めているが、トラストのボルトオンターボがとても気になっていて、JOAミーティングを訪れた。

のん汰さん
ランドクルーザープラド



「アウトドアにハマって、プラドを買ってからはいろんなところにキャンプしに行っていますね」。のん汰さんの愛車は150プラドの特別仕様車「TX-Lブラックエディション」。ラジエターグリルとドアミラーがブラック塗装、グリルインナーとヘッドランプガーニッシュが漆黒メッキに改められ、ピアノブラック塗装のルーフレールやブラック塗装の18インチアルミホイールなど、細部まで「ブラック化」され、本格ヨンクらしいワイルドさを醸し出す。「ひとまずタイヤ&ホイールを替えてみたいし、リフトアップも気になります。会場を巡ってカスタムの参考にします」。

<文=湯目由明 写真=小見哲彦>

ドライバーWeb編集部

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