2022/10/21 コラム

日産サクラで毎日華やぐ! 日産第3のEV「サクラ」が軽自動車らしからぬ理由

●戸建て住まいにはピッタリな軽EV「日産サクラ」

EV販売台数ナンバー1の日産から、リーフ、アリアに続く第3のEVとして登場した日産サクラ。これまでの車種と大きく違うのは、軽自動車であることだ。手に届きやすい価格、そして維持費も抑えられるメリット。でも、今までの軽がただEVになっただけ、ではないのだ。今回は、藤トモことモータージャーナリスト藤島知子がサクラと1日生活を共にし、その魅力に迫る!

まとめ=編集部 写真=山内潤也






■軽自動車らしからぬ存在感

2010年12月に世界初の量産電気自動車(BEV)としてリーフを発売した日産。すでに10年以上が経過しており、世界でもっともBEVを普及させた自動車メーカーである。そして20年7月には、新しいクロスオーバーBEVとしてアリアを発表。美しい内外装、そして実用的な航続距離(WLTCモードで470〜640㎞)を得て、まさに「BEVなら日産」という立ち位置を築くにふさわしいモデルだ。

さらに22年5月。日産BEVの第3弾として誕生したのがサクラだ。


●日産サクラ G

カテゴリーとしては軽自動車だが、洗練されたスタイリングは軽らしからぬ雰囲気を携える。水引からインスピレーションを得た日本らしいデザインも取り入れながら、親近感と大人っぽさをうまく両立した。インテリアも、さすが日産!とうれしくなるクオリティで、触れるたびに気分が上がる“イイもの感”さえある。


●インパネを覆う高品質なファブリックが見どころ。抗菌処理が施され、日常使いでも安心だ。またカッパー色の水平ラインにもセンスのよさを感じさせる。ナビ画面とメーターが繋がった統合型インターフェースも先進的


●ドリンクホルダーは引き出すタイプで、「桜」模様がさりげない

ちなみに「サクラ」という車名。日本のBEV時代を彩り、中心になってほしいという願いから、日本を象徴する花の名前を採用したのだ。

そんなサクラとの1日生活。ガレージに収まるサクラは、昨晩から200Vの普通充電で電力満タンに。もちろん急速充電にも対応するが、スマホ同様に寝ている間に充電するのがサクラとのうまい付き合い方だ。


●上が普通充電口、下が急速充電口。ランプで照らしてくれるから、夜間の充電でもケーブルを差し込みやすい

また、リビングにいながらスマホを操作して目的地をセットできたり、エアコンをリモートでオンにして快適な車内温度にできたり。これまでの軽では難しかったことが、ごく当たり前のルーティーンに! 走り出す前から、すでに気分は晴れやかだ。


●サクラはコネクトサービスが充実。出発前に車載ナビの目的地設定ができたり、乗る前にエアコンをオンできたり。充電状態もスマホで確認できるから安心だ

■その走り、至極スムーズ!

アクセルをひと踏みした瞬間、これまた軽とは思えない走りの質感に驚く。モーター駆動ならではのスムーズな加速に加えて、エンジン音の高鳴りとは無縁でいられること、これは大きな価値だ。例えば交差点を曲がって加速していく…そんな日常のシーンでも、速度調整にエンジン車では当たり前の“ラグ”がないから、ストレスは皆無。

また、アクセルの踏み込み加減ひとつで加減速が可能なe-Pedal Stepも採用されており、これが車速に応じて違和感なく使いこなせる制御も追加されている。アクセルからブレーキに踏み変える手間が格段に減るため、軽自動車ならではのコンパクトなボディと相まって、都内の狭い小路でも自信を持って走らせられるのだ。



だからといって、サクラは単なる足グルマではない。重量物であるバッテリーを床下に敷き詰めたシャシーは低重心で、本来フラつきやすいはずの背の高いパッケージングのネガを打ち消した。おかげで車速域の高い、高速道路でのレーンチェンジもスッと決まるから気持ちがいい。

また、登坂路や高速道路での合流など、加速力が試される場面でもアクセルを強く踏み込む必要はない。踏んだ瞬間から立ち上がる分厚いトルクにより、動力性能にはつねに余裕がある。がんばって走らせずに済むから、心に余裕が持てる。その余裕は、運転の楽しさに直結する。

さらにクルマと息を合わせるために用意される走行モードは3パターン。加速/減速力を、道路環境や走行状況に合わせて切り替えられる。ワインディングロードなら、レスポンスの高まる「スポーツ」が楽しい。

■維持費面でもメリットあり

それでいて乗り心地はじつに穏やかだ。段差を乗り越えても強いショックを感じることはほぼなく、さらにロードノイズや風切り音もうまく抑え込んでいる。乗れば乗るほど、「コレって軽自動車だったよね?」と錯覚に陥る。そのくらい、サクラの走行性能はこれまでの軽自動車の域をはるかに超えている印象だった。



サクラのバッテリー容量は20‌kWhで、航続距離は180㎞(WLTCモード)。ふだんの買い物はもちろん、毎日の通勤にも使える人がほどんどだろう。帰宅したら充電、普通充電なら約8時間で満充電だ。ガソリンを入れに外出する手間も省ける。

たまの遠出には急速充電を活用、その時間を休憩に充てれば時間も無駄にならない。サクラと毎日付き合っていくなかで、どんどん理解が進んで相棒感が増してくる。BEVは、ガソリン車と違ってオイル交換などの維持費も安い。軽ならではの税金面のメリットも併せて、じつはお財布にも優しいのがサクラの特徴だ。


●広々とした後席はさすが最新軽のパッケージング。シートも質感が高く、合皮×ファブリックは柔らかく座り心地もイイ。リクライニング機構まで付いている。シートベルトの色はネイビー。こだわっている!


●後席座面は荷室側からもスライドさせられる。荷物が多いときに居住空間と荷室スペースのやりくりができて便利だ。後席背もたれは5:5の分割可倒式


●荷室のフロア下には充電ケーブルなどを納めておけるスペースがある

■日産サクラ G(FWD)主要諸元 【寸法mm・重量kg】全長×全幅×全高:3395×1475×1655 ホイールベース:2495 トレッド:前1300/後1295 最低地上高:145 車両重量:1080 【モーター・性能】種類:交流同期電動機 定格出力:20kW 最高出力:47kW/2302〜10455rpm 最大トルク:195Nm/0〜2302rpm  一充電走行距離(WLTCモード):180km 最小回転半径:4.8m 乗車定員:4人 【駆動用バッテリー】種類:リチウムイオン電池 総電圧:350V 総電力量:20kWh 【諸装置】サスペンション:前ストラット/後トルクアーム式3リンク ブレーキ:前Vディスク/後L&Tドラム タイヤ:前後155/65R14

■日産サクラ バリエーション&価格
G 294万300円
X 239万9100円
S 233万3100円

■車両詳細はこちら
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/sakura.html

ドライバーWeb編集部

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