2022/09/21 コラム

何に使うんだカニ歩き…EVで復活したハマーに試乗! 車重4トン、バッテリーだけで1トン。最高出力1000馬力!【GMC ハマーEV】

ボディサイズは、全長5507mm×全幅2202mm×全高2009mmと直方体に近い

■あのハマーが超ド級のバッテリーEVとして復活

元々は軍用車ハンヴィーの民生版として登場したハマーH1に始まり、そのリアルなヘヴィデューティさで一世を風靡したハマー。AMゼネラル社からGMに販売権が移り、その後H2、H3とラインナップを拡大するも、環境性能の低さなどもあって次第に人気が下がっていき、ついにブランドの幕を下ろすことになる。

そんなハマーがまさかの復活。しかも超ド級バッテリーEVとして甦った。その名もGMC ハマーEV。昨年発表されるや瞬く間にソールドアウトとなった、そのファーストエディションに、アメリカのGMテストコースで試乗することができた。驚き、そして思わず笑顔になってしまった、その模様をお伝えする。



それにしても迫力満点。凄まじい存在感である。従来のハマーH1、H2のイメージをうまく採り入れたデザインは完成度が高いが、理由はそれだけじゃない。サイズがとんでもなく大きいのだ。何しろこのピックアップは全長5507mm×全幅2202mm×全高2009mmもある。アメリカの、しかも広大なテストコースの中でならいいが、日本の街中で渡されたらちょっと動かすだけで冷や汗モノに違いない。

BEVということもあり、車体はすべてゼロから生み出された。広く言えば、これもGMのアルティウムプラットフォームだということだが、下回りを見ると骨格はいかにも強靭だし、サスペンションアームやハブなどもいかにもゴツい、まさにミルスペックばりのヘヴィデューティ仕様となっている。

それは悪路走破性のためでもあるし、凄まじいパワーとトルクを確実にトラクションに置き換えるためでもあるはずだ。ハマーEVに搭載された電気モーターは合計3基。前輪に1基、そして左右後輪にそれぞれ1基ずつが積まれている。ファーストエディションでは、その合計出力1000PS! とんでもないスペックが与えられているのである。



左右独立のリヤモーターはトルクベクタリングを可能にする。しかもハマーEVには10°という大きな操舵角を持つ後輪操舵機構も搭載されている。

何しろ、このゴツい車体である。車両重量は何と4トンにも達する。ラミネート型バッテリーを積層するタイプのリチウムイオンバッテリーであるGMのアルティウムバッテリーを、このハマーEVは何と200kWh、重さにして約1トン分も搭載しているのだが、そんなわけで航続距離は約530kmに留まる。まあ、このクルマに乗ろうというユーザーにとって、それが問題になることはないだろう。

ドライバーWeb編集部

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