2022/08/26 コラム

日産アリアならハンズオフが日常すぎる!【プロパイロット2.0を体感】

ハンズオフでの走行時、割り込みにも賢く対応する

2019年にいち早く高速道路手放し運転(ハンズオフ)を実用化した日産。その技術は最新BEVであるアリアにも搭載され、すでに日本中を走り回っている。道路側の制限速度を上限とした全車速域での手放し、そして手を離せるだけじゃない制御のスムーズさ…そこにアリアならではの走りの楽しさが加わる。極上の移動体験を味わうなら、アリア×ハンズオフがベストと言っていい!



■日本初、「みちびき」のCLAS受信のハンズオフ機能

相次ぐニューモデルの登場で、ミッドサイズSUVのバッテリー電気自動車(BEV)は多士済々。そのなかにあっても先進性で確かな存在感を放つのが日産アリアだ。



世界初の量産BEVとなった先代リーフ(2010年12月発売)以来、日産が脈々と築き上げたフル電動化 技術。「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」のコンセプトを見事に表現し、国内外のデザイン賞にも輝いた秀逸のデザイン。

そして、とどめを刺すのが日産の先進運転支援システム(ADAS)の最高峰、「プロパイロット2.0」だ。ADASの国際基準に準拠する日本では、高速道路の車線維持アシストでステアリングのハンズオフが可能な、現在唯一のBEVである。

日産がプロパイロット2.0を実装したのは、2019年のスカイラインから。高速道路におけるナビ連動ルート走行中の車線変更支援機能、ならびに同一車線内のハンズオフ機能は、これも世界に先駆けた採用だった。

プロパイロット2.0実現のキーとなった技術は、高速道路の形状をセンチ単位でデータ化した3Dデジタル マップと、7個のカメラ/5個のレーダー/12個のソナーを駆使した360度センシング。普及型「プロパイロット」をさらに高精度・高機能化させるには、道路上における自車位置と周囲の情報の正確な把握が欠かせない。

アリアでは、衛星測位に準天頂衛星「みちびき」をプラス。GPSのみでは10mほどの誤差が約50㎝まで軽減され、車線が多い道路でも自車レーンを衛星だけで特定できるなど、精度をいっそう高めているのだ。

360°全方位からドライバーに安心・安全を

●自動運転技術のベースにあるのは、日産がこれまで築き上げてきた360°セーフティ技術。前方・側方・後方・後側方で運転支援(衝突回避支援・警告等)。そのべ-スの上に、リアルタイムで周囲の交通状況を検知する360°センシングを備えたことで、違和感のない安心安全なクルマの挙動を実現している

■この移動体験は手放しで喜べる

アリアのプロパイロット2.0も機能や基本性能、操作方法はスカイラインと同様だ。

セットはステアリングスイッチの2アクションで完了。まず、メーターやヘッドアップディスプレイの表示が白から緑に変わり、全車速追従クルーズコントロール(ACC)とステアリングの車線維持制御が作動する。ここまでは普及版の「プロパイロット」と同じ。ステアリングは手を添えるハンズオンの状態だ。

それでも車線のど真ん中を修正舵もなくキープする安定感は、位置情報が高精度なプロパイロット2.0ならでは。レールの上を走るような高速安定性は世界最高峰といっていい。

そして、デジタルマップが走行中の道路に対応することに加えて、中央分離帯がある、制限速度内である といった条件が満たされると、緑色の表示が青色に。ハンズオフが可能になったサインだ。ステアリングから手を放しても、車線中央を正確にトレースし続ける。

■手放し運転を支えるインターフェース


●アリアに採用されるフロントウインドウ投影型のヘッドアップディスプレイには、プロパイロット2.0の作動状況などがわかりやすく表示される。つまりステアリングの隙間からメーターをのぞかなくても情報を確認できるため、目線が上がって安全角の面でもプラス。また、ステアリングコラム上のドライバーモニターが運転手の安全を確認し続けている

緑はハンズオンのサイン

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●ヘッドアップディスプレイやメーター表示の色で運転状況を瞬時に把握できるのがプロパイロットの美点。「緑」はハンズオン(オーラ等に搭載のプロパイロット状態)。「白」はACC(プロパイロット待機中)だ

ハンズオフの条件には、ドライバーがつねに前方に注意し、道路・交通・自車両の状況に応じてただちに ステアリングを確実に操作できる状態であることも欠かせない。

例えば、ドライバーモニターがよそ見や居眠りを検知すると、警告ののちにハンズオフがキャンセルされる。GPSを受信できないトンネル、工事区間、ワイパーの連続作動といった場合も同様だ。

いわゆる自動運転レベルはプロパイロット2.0も普及型と同じレベル2。手放し状態でも運転操作の主体・責 任はあくまでドライバーにある。それさえ忘れなければ、プロパイロット2.0は驚きのハンズオフドライブを楽しませてくれる。

速度条件は基本的に制限速度内だが、じつはカメラで認識した速度標識のプラス10㎞/hまでOK。実勢速度でも幅広い領域で、運転疲労を軽減する手放し運転の恩恵に与れる。


●分合流が多い場面やトンネルなどを除き、首都高でもハンズオフ機能は使える。ナビで目的地をセットしていれば、手放し運転時でも分岐などを案内。もちろん、目的地をセットしていなくてもハンズオフ可能だ

そのうえアリアはBEVだ。 動力性能はベーシックなB6(FWD)でも3Lガソリンに匹敵。モーターは回りはじめた瞬間から最大トルクを発揮し、立ち上がりもハイレスポンスなため、低回転域の力強さはそれ以上だ。ACCには理想的で、上り勾配の車速維持や前方車がいなくなっての再加速でも、トルク変動のない走りは滑らかそのもの。

加えて圧倒的な静粛性が室内を包む。エンジンの振動・ノイズが存在しないのは当然だが、それによって目立つおそれのあるタイヤや電気系のノイズも入念に抑え込まれている。

トンネルや工事区間などにさしかかると、ポ~ンという警告音とともにプロパイロット2.0の表示が青から緑に。ハンズオンとハンズオフを繰り返す場面もあるが、その移行もじつにスムーズだ。再設定などの操作はもちろん不要。アリアはハンズオフに復帰する時間がさらに短くなった印象で、長時間の運転の中でシームレスにストレスなくオンとオフを行き来できる。

キャビンは体をゆったり預けられるシートを含めて、先進的かつ温かみのあるラウンジ感覚。そこで味わうハンズオフドライブは、快適な寛ぎ空間にいながら現在と近未来をタイムトリップしているようだ。プロパイロット2.0とアリアの出会いが実現した、異次元の移動体験である。




●足元が広々していてラウンジのようにくつろげるアリア。ハンズオフ中ならなおさらで、SUVならではの高いアイポイントも相まって至極快適なドライブが楽しめる。また、モダンな家具調のインテリアはアリアならではの魅力。そこに先進的な統合型インターフェースがうまく調和し、唯一無二の雰囲気を醸し出している。プロパイロット2.0の起動はステアリング上のスイッチを押すだけと、機能面も考え抜かれているのがニクイ!

〈文=戸田治宏 写真=山内潤也〉

〈問い合わせ先〉
日産アリア会員特別ページ CLUB ARIYA(無料)
https://www2.nissan.co.jp/SP/ARIYA/CLUBARIYA/


モータージャーナリスト藤トモさんによる試乗動画は下記より!

ドライバーWeb編集部

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