2022/07/22 コラム

クルマの解体屋は中古部品の生産所…「品質に問題がある」は過去の話!?

今やネットでも中古部品が検索できる

■新品価格の半額以下で買うこともできる

筆者の愛車は19年前の初代プリウス。16年前に、ある人が別の車を買ったからと、最初の車検受けた直後なのに無料でいただいた。なにぶんトラブルがあると厄介なハイブリッドなので点検や車検はずっとディーラー任せ。ただし修理や部品交換は、旧車雑誌の編集なんてしていたから、板金塗装以外はほぼ自分でこなす。何でも経年劣化は避けられないのだが、幸いにもこれまで行った部品交換は補助バッテリーやゴムを使った足まわりの部品などいくらでも安い部品を探せるものばかり。ところが今年、リモコンキーや運転席側ボタンでドアのロックや解除を行う電磁ロックの後ろ右ドアだけが壊れた。さすがに汎用部品はないので、トヨタに部品が出るかを聞くと「アッシー(付随する部品付き)で2万円前後だが古いので取り寄せ不可能。パーツリストからオーダーできるのはモーターを内蔵したアクチュエーター単体で、価格は1万円前後」とのこと。走行に直接かかわらない部品に1万円はちょっと痛い。

素直に1万円出すか、手を伸ばして手動でロックや解除を行うか悩み、ふと旧車雑誌の編集していたころを思い出した。「そうだ、中古部品なら何度も取材で行った解体屋さんに格安であるじゃないか」。早速隣町の解体屋さんに連絡してみると「20年くらい古いクルマの部品だとネットオークションに出すことが多いので、そこで見つけたらショップ登録してあるからどこの解体屋さんかわかると思います。もし同じグループで連絡つくようなら手配してみます」とのこと。そしてパソコンで探し続けたらあった、即決価格1500円。トヨタで扱ってないアッシーの状態。しかも電話した隣町の解体屋さんの出品物。だけどネットオークションに記載された送料はできれば払いたくないから取りに行きたい。その旨を連絡すると「わかりました。いったん出品取り消しにして送料着払いにしますから、それから落札してください」と伝えられた。新品で1万円の部品が、中古ながら動作保証付き1500円で買えた。


●白い樹脂ケースに覆われたドアのキャッチ部はここに付いている。非分解のケース内にあるモーターが壊れるとロック解除も施錠もできない


●ドアの内張りを外してボルトを5本外すと交換できる。書くと簡単だけど、内張りを外すときは隠しネジがないか、クリップ部を破損させないか心配し、キャッチ部品の脱着にはトルクスという六角星型ドライバーが必要。不慣れだと軽く1時間はかかるが、業者に依頼すると工賃は1万円前後必要となるから努力した

ドライバーWeb編集部

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