2022/07/23 新車

完熟の域に達したデビュー10周年記念モデル スバル XV アドバンス スタイルエディション

スタイリッシュなクロスオーバーSUVでありながら、本格SUV顔負けの高い悪路走破性を誇るXV。毎年改良が行われ、熟成を重ねてきた。そして、2022年で誕生10周年。その集大成とも言うべき特別仕様車がこれだ。

SUBARU XV

並みのSUVとは違う悪路走破性の高さ
 
ぬかるみやゴツゴツとした岩場、雨にぬれると滑りやすくなる木道など、足場の悪いキャンプ場では街歩き用のスニーカーは不向き。とはいえ、登山用のブーツだとオーバースペックで身軽に動けない。
 
機能とファッション性を兼ね備えたアウトドアシューズのように、ハードユースに耐える本格的な性能と品質を備えながら、街なかやふだん使いでもセンスよく使いこなせる「スポカジスタイル」を具現化したクロスオーバーSUVが、スバルXV。
 
インプレッサの5ドアをクロスオーバーテイストに仕立てた「インプレッサXV」は2010年に登場。2012年にはインプレッサスポーツをベースに最低地上高を200mmに引き上げ、ホイールアーチやサイドシルにクラッディング(黒樹脂カバー)をあしらった本格SUVに進化。現行型XVは2017年にデビューし、新世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)の採用や、アイサイト・ツーリングアシストの全車標準装備、走破性と安心感を高めるAWDの制御システム「Xモード」の搭載で、基本性能に磨きをかけた。
 
「年改」でブラッシュアップを重ねる
 
XVもほかのスバル車と同様に、ハイブリッドの「eボクサー」の追加や先進安全装備の拡充、Xモードの機能拡張など、年次改良によってブラッシュアップを重ねている。
 
デビューから6年目を迎えた2021年12月にも一部改良を実施。トピックは、従来は本革シートとのセットオプションだったフロントシートヒーターがファブリックシートでも選べるようになったこと。シート表皮がトリコット+合成皮革のアドバンスと2.0e-S アイサイトは標準装備、そのほかの2Lモデルはメーカーオプション、1.6i-L アイサイトは本革シートとのセットオプションになる。
 
シートヒーターの利点はエアコンの温風が車内全体に行きわたるより早く、腰や背中まわりを温かく包み込んでくれること。冷え込んだ早朝に車内に乗り込む際に便利な装備だ。
 
そして、インプレッサスポーツの派生モデルとして誕生してから10周年になるのを記念した特別仕様車「アドバンス スタイルエディション」を設定。外装はフロントグリルやルーフスポイラー、アルミホイールなどにグレーメタリック塗装を施してSUVのタフネスさを強調。内装は光沢を抑えたブラックラスト加飾や鮮やかなイエローステッチの差し色をあしらい、遊び心と個性を際立たせた。
 
パワーユニットは2L水平対向のFB20型にモーターを組み合わせたeボクサー。滑らかに吹き上がるエンジン、抜群の走行安定性を誇るシンメトリカルAWD、4輪の駆動力と制動力を統括制御するXモード、ライバルをしのぐロードクリアランスなど「どんな場所にも行ける」盤石の安心感。XVは装いこそ都会派だが中身はどこまでも本格志向だ。
 

SUBARU XV
SUBARU XV Advance Style Edition
 
SUBARU XV
●カタログモデルのアドバンスはグリルとバンパーガード、フォグランプカバーがシルバーなのに対し、スタイルエディションはグレーメタリックに

SUBARU XV
●基準車のドアミラーはボディと同色だが、こちらもグレーメタリックとなる
 

●ルーフスポイラーは基準車がセンター/サイドともブラック塗装になるが、スタイルエディションはセンターがグレーメタリック塗装に。併せてシャークフィンアンテナもグレーメタリック化

SUBARU XV
●ルーフレールはカタログモデルのアドバンスと同じブラック塗装のローマウントタイプ

SUBARU XV
●18インチアルミホイールは基準車の切削光沢からダークガンメタリックに
 
SUBARU XV
●少ない視線移動で操作できるスイッチ類の配置や、視認性に優れたコックピットの作り込みはスバル車の美点だ

SUBARU XV
●シート材質(メイン/サイド)はトリコット/トリコット+合成皮革。色はメインがグレー+チャコール、サイドがライトグレー+ブラックにイエローステッチの組み合わせ

SUBARU XV
●本革巻きステアリングとシフトブーツにもイエローステッチをあしらった
 
SUBARU XV
●軽量コンパクトで低重心の水平対向エンジンとモーター、バッテリーを左右対称・一直線上に配し、理想的な重量バランスを実現


■アドバンス スタイルエディション(4WD・7速CVT)主要諸元
【寸法・重量】
全長:4485mm
全幅:1800mm
全高:1575mm
ホイールベース:2670mm
トレッド:前1555mm/後1565mm
最低地上高:200mm
室内長:2085mm
室内幅:1520mm
室内高:1200mm
車両重量:1550kg
乗車定員:5人
 
【エンジン・モーター・性能】
エンジン型式:FB20
エンジン種類:水平対向4DOHC
ボア×ストローク:84.0mm×90.0mm
総排気量:1995cc
エンジン最高出力:107kW(145ps)/6000rpm
エンジン最大トルク:188Nm(19.2kgm)/4000rpm
モーター型式:MA1
モーター種類:交流同期電動機
モーター最高出力:10kW(13.6ps)
モーター最大トルク:65Nm(6.6kgm)
使用燃料・タンク容量:レギュラー・48L
WLTCモード燃費:15.0km/L
最小回転半径:5.4m
 
【諸装置】
サスペンション:前ストラット/後ダブルウイッシュボーン
ブレーキ:前後Vディスク
タイヤ:225/55R18
 
【メーカー希望小売価格】
291万5000円
 
 
〈文=湯目由明 写真=山内潤也〉

ドライバーWeb編集部

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