2022/06/22 カー用品

【ユーザーの声を反映して生まれた】デザイン性と画質に徹底的にこだわるカロッツェリア最新ドライブレコーダーの魅力とは

ドライブレコーダー選びの悩みは「数が多くてどれを選べばいいのかわからない」こと。カロッツェリアのエントリーモデルが目指したのは“2カメラモデルの最初の1台として選んで安心できるもの”。スペック表では語れないところを突き詰めたという、けっして楽ではない道のりを進んだ理由を探る。


使いやすさや先進性を備えた独自の世界観を持つカーナビゲーションや、“いい音”を追求するカーオーディオのリーディングブランドとして支持される「カロッツェリア」。ドライブレコーダーに関してはカーナビ連携をはじめ、時流に乗った製品や独自性を追求したモデルをリリースしている。

現在、“あおり運転”対策などにより売れ筋となっているのは車両後方も記録できる2カメラ式ドライブレコーダーではあるが、カロッツェリアでは以前から車両後方を撮影するカメラを用意し、ダブルレコーディング対応1カメラ式モデルと組み合わせることで前後2カメラ式として対応していた。だが後方カメラが別売りゆえになかなか認知度が高まらなかったことは否めない。初めて前後カメラをパッケージした2カメラモデルを発売したのは、2019年とわりと最近のこと。

それから2年後に投入した製品はかつてない人気を獲得。後継モデルの新製品VREC-DH301Dにつながる開発陣のこだわりを探った。

ユーザーの声をカタチに

競合他社が次々と2カメラモデルを投入して売り上げを伸ばしていくなかで、カロッツェリアが目指したのは“一発逆転”ではなかった。

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パイオニア マーケティング部 戦略企画課 主事 蒲牟田洋明さん

「お客様がどういったドライブレコーダーを求めているのかを徹底的に分析しました。そこで見えてきたのは“原点回帰”。万が一のトラブルの際に証拠としてしっかりと記録できることが一番であるということでした」
と戦略企画課の蒲牟田さん。

また、企画段階でのドライブレコーダーの普及率は5割以下であり、まだまだ市場は大きくなっていくと予測。そのなかには、初めてドライブレコーダーを検討、購入する人が多くいるはずで、そういった人たちが選びやすい、機能性と価格のバランスの取れた製品を送り出すことを決めたという。

同じようなスペックのものが市場にあふれ、どれを選べばいいのかがわかりにくい状況にあるなかで、21年5月に発売したVREC-DH300が強みとしたのは、フロントカメラに約370万画素の高解像度センサーを採用したこと。同価格帯だけでなくさらに上のモデルにも採用がない高スペック仕様だった。

さらに前後カメラに夜間や暗闇に強いSTARVIS技術搭載のソニー製CMOSセンサーを採用するなどして記録映像を高画質化。基本性能を引き上げた。

きれいで鮮明な画質にこだわる

「ただ、スペック面が優れているからといってカロッツェリアブランドを選んでもらえるというわけではありません。私たちはこれらのスペックを十分に生かし切るため、とにかくチューニングにこだわりました」

スペック重視ではなく、じつは数値では表せないところが要だという。

「きれいな映像を記録するにはレンズの明るさも欠かせない要素となります。レンズはF値がフロント1.4、リヤ1.8ですが、ただ明るければいいというわけではありません。明るくすると白とびが発生しやすくなるので、これらをバランスさせなければなりません。チューニングを繰り返し、狙いどおりのはっきりとした映像が仕上がりました」

実際に取材時に記録した映像は、昼間だけでなく、明暗差の激しい所や逆光、暗い所でもきれいで鮮明に記録されていた。

じつはこのモデルには多くの製品に採用されるWDR(ワイドダイナミックレンジ)やHDR(ハイダイナミックレンジ)といった画質補正機能は採用されていない。

「機能を入れようとすると、その分コストもかかり価格にも影響してしまう。そこは判断として結構悩みました。画質のチューニングを追求することで、WDRやHDRを搭載しなくても十分きれいに録画できることがわかり、最終的には“なし”で行こうということにしました」

悩ましいのは店頭の性能比較表などでWDRやHDRが“非搭載”と表記され、ライバルに対して見劣りしてしまうことだったという。発売当時は非搭載に疑問を持つ声もあったが、実際に購入した多くの人たちに画質のよさが評価された。開発陣のこだわりが報われたのだ。

“見た目”も買いの決め手

画質のよさとともにこだわったのがデザイン。機能製品であるドライブレコーダーは、性能を重視して選ばれることが多い。店頭には多くの製品が並べられ、同価格帯・同スペックのなかで悩んだときに選ばれる製品でありたいとの思いがあった。

「カーナビを手がけるデザイナーも参加して社内競合を行いました。選ばれたのは若手デザイナーのものです。若い人の感性により生まれたデザインはスタイリッシュで高品質感があり、車載機になじみのない人などにも受け入れられるものとなっています。特に本体とレンズ部がつながるなだらかな面質や、使いやすさを追求したサイドの操作キーはデザイナーのこだわりです」

さらにコストのかかるラバー塗装を施し質感を高めたところや、ドライブレコーダーとしての存在感を示すレンズ周囲の光沢感のあるブラックプレートも見せ場だという。一方、車内側となる背面は大型液晶パネルを搭載。全体をブラックで統一しながら質感でコントラストを持たせており、およそスタンダードモデルには見えない高級感を醸し出している。

ドライブレコーダーとして信頼できる基本性能と、デザイン性の高さが好評価を得た理由といって間違いないだろう。

さらなる高みを目指した新製品

開発陣の自信はさらなるこだわりに発展し、最新モデルのVREC-DH301Dに反映された。外観や記録映像関連のスペックに違いはないが、従来品の好評価を裏切れないという思いも込め、きれいで鮮明な絵作りはさらなる高みを目指して磨きをかけたという。

新型は別売りの駐車監視ユニットを組み合わせることで動作する駐車監視機能を搭載。本体側で専用の感度設定を持たせて振動を検知した前後20秒を記録する。タイマーの制御も可能になるなど実用性を上げた。

初めてドライブレコーダーを購入する人はもちろん、基本性能や見た目を重視する向きにも、選んで間違いないモデルなのである。装着した際にはPCなどの大画面で記録映像を確認し、開発陣のこだわりを感じてみてはいかがか?


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VREC-DH301D
価格:オープン(編集部調べ実勢価格:2万8000円前後)

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●記録映像も確認しやすい3インチの大画面液晶を搭載。GPSユニットはブラケット部にあり本体をスリム化。電源やリヤカメラ用ケーブルの接続位置を工夫することでスマートな取り付け性を実現する

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●操作キーに連動する操作ガイドを液晶部に表示。夜間でもわかりやすくなり、さらに操作性も高まる工夫だ

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●SDカードの断片化を防ぐフォーマットフリー仕様。別売りのパイオニア製SDカードを使用するとSDカードの寿命告知機能なども使える
 
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●映像表示パターンは前方/後方/前方(大)+後方(小)/後方(大)+前方(小)から好みに応じて選択可能
 

文字も見やすく逆光にも強いシャープな映像を記録
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日中フロント(WQHD画質)

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日中リヤ(フルHD画質)
 

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〈文=ドライバーWeb編集部・兒嶋 写真=山内潤也〉

■問い合わせ先
パイオニア
TEL:0120-944-111
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/

ドライバーWeb編集部

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