2022/06/03 モータースポーツ

シュコダ ファビアが強すぎる! 12本中11のSSでトップタイム【全日本ラリー第4戦丹後】

今期3勝目をあげたヘイキ・コバライネン/北川紗衣組のシュコダ ファビア Rally2

5月20~22日、2022年全日本ラリー選手権(JRC)第4戦「YUHO RALLY TANGO」(以下 ラリー丹後)が開催された。コースは京都府北部、日本海に面した丹後半島でアップダウンの大きい山岳地域の林道と海岸沿いの美しいリエゾン区間が組み合わされたターマック(舗装路)ステージで、総距離は2日間で292.07km。

12本のSS(競技区間)合計108.08kmのラリーを制したのはシュコダ ファビア Rally2でJN1クラスに参戦するヘイキ・コバライネン/北川紗衣組。11ものSSでトップタイムをマークして今季3勝目を飾った。2位には同じシュコダ ファビア Rally2の福永修/齊田美早子組、3位にトヨタGRヤリスの勝田範彦/木村祐介組が続いた。


●2位 福永修/齊田美早子組(シュコダ ファビア Rally2)


●美しい日本海沿いのリエゾンを走行する3位の勝田範彦/木村祐介組のGRヤリス

大会初日のSS4では奴田原文雄/東駿吾組のトヨタGRヤリスが2位のコバライネン/北川組とコンマ1秒差でトップタイムをマークし一矢報いたものの、WRCでも活躍するラリーマシン、シュコダ ファビア Rally2を駆るコバライネンの快進撃を止めるには至らなかった。

元F1ドライバーにして日本のスーパーGTでもチャンピオンを獲得しているコバライネンが魅せるラリーフィールドでの走りの素晴らしさは言うまでもないが、その一方でマニュファクチャラーが手がける世界規格のラリー専用マシンと、日本の法規に合致する範囲での変更にとどまるナンバー付き車両とが競い合う状況下…今年から採用されているバラストによる性能調整がシリーズ全体にどのような影響をもたらすのかなども興味深い点だ。


●12本のSSのうち11本でトップタイムをマークするなど快進撃を続けるヘイキ・コバライネンが今期3勝目をあげた


●SS4でトップタイムをマークした奴田原文雄/東駿吾組のトヨタGRヤリス

なお、昨年は新型コロナ感染症対策として無観客で開催されたラリー丹後だったが、今年は観戦エリアを設定。またラリー前日には地元の中学生対象にラリーを知ってもらう催しが行われるなど、地域住民やファンとラリーの関係に日常が戻りつつあるのを感じる大会でもあった。


●サービスパークにほど近い地元の峰山中学校ではラリーについての特別授業が行われた

さて、全8戦が予定されている全日本ラリー選手権も折り返しとなり残り4戦。うち2戦は北海道を舞台としたグラベルラリーだ。このままファビアのコバライネン/北川組が独走するのか? ライバルたちが待ったをかけるのか?後半戦も注目していきたい。

次戦は6月10~22日、群馬県にて「モントレー2022」開催される。

〈JRC 第4戦 YUHO RALLY TANGO 結果〉

JN-1クラス 
1位 ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ ファビア Rally2)
2位 福永修/齊田美早子(シュコダ ファビア Rally2)
3位 勝田範彦/木村祐介(トヨタ GRヤリス)

JN-2クラス 
1位 中平勝也/島津雅彦
2位 AKIRA/美野友紀

JN-3クラス
1位 山田啓介/藤井俊樹
2位 竹内源樹/木村悟士
3位 山本悠太/立久井和子

JN-4クラス
1位 西川真太郎/本橋貴司
2位 東隆弥/藤澤進
3位 鮫島大湖/船木佐和子

JN-5クラス
1位 天野智之/井上裕紀子 
2位 小濱勇希/竹下紀子
3位 藤原直樹/中嶋健太郎

JN-6クラス
1位 海老原孝敬/蔭山恵
2位 兼松由奈/原田晃一
3位 中西昌人/有川美知代

〈文と写真=高橋 学〉

ドライバーWeb編集部

RELATED

RANKING