SUVにはマネのできない居住性と積載性を備えた強じんなボディに、本格4WDシステムとクリーンディーゼルエンジンを組み合わせたデリカD:５。ひとつ“上”のユーティリティでできることをグッと広げたD:POPは、緊急時にも役立つ頼れる相棒だ。
デリカD:５ ポップアップ仕様“Dポップ” 西尾張三菱自動車販売の特徴をひと言で表現すると「デリカＤ:５のよろずや」。本格オフローダー並みの悪路走破性をミニバンボディで実現した唯一無二と言える同車。その特徴を最大限に生かし、雪深い場所での車中泊から、釣り、登山のベースキャンプ、そして愛犬とのクルマ旅まで、オーナーのさまざまなニーズに応える架装メニューや独自のアイテムを数多く提案している。
「屋根を持ち上げるとテントが展開し、大人2人分の寝室になる」。そんな大胆なひらめきをカタチにしたのがD:POP。POPはポップアップルーフを意味し、FRP製の軽量ルーフとクローズ／メッシュ／フルオープンの3通りにアレンジできる防水仕様のスクリーン、屋根を支えるダンパー＆ヒンジで構成される。
アウトドアブームでSUVにルーフテントを載せるのがはやりだが、テントへの行き来は車外のラダーを使わなければならない。ボディと一体のポップアップルーフは、車内から直接アクセスできるのが利点だ。
ルーフの架装方法にもディーラーらしい配慮。「屋根をばっさりカットするのは簡単ですが、メーカーがカタログでリブボーンフレームの優位性をうたっている以上、それを損ねることはできません」とは西尾張三菱自動車の尾崎 勉さん。D:POPの生みの親で、オーナー目線のアイテムを開発・商品化している。
リブボーンフレームはＡ～Ｄピラーを枠型のフレームで囲う構造だが、テントへのアクセス口となるのはＣピラーとＤピラーの間だけ。基本骨格のリブボーンフレームには一切手を加えないことで、ボディのゆがみなどの悪影響を排除した。
D:POPのテントはロフト＝屋根裏。ベッドでゴロ寝しながらスクリーンを開けると星空観察が楽しめる大人の秘密基地のような空間だ。
多彩なシートアレンジもデリカD:5のセールスポイントだが、もう一歩踏み込んで使いやすくするのが西尾張三菱自動車の仕事。例えばセカンドシートと「対座」できる運転席／助手席の回転シートや、荷室を拡げるサードシートの撤去（要構造変更）、床下へのリチウムサブバッテリー設置や、それを電源にして動かす車載クーラーの取り付けなど。
「ノーマル車は全国どこでも買えますが、デリカD:5『ああしたい、こうしたい』を叶えられるのはウチだけです」と尾崎さんは胸を張る。
パカッと開けたら秘密基地 テントの3面を囲うスクリーンはフルオープン、メッシュ、クローズの3通りに展開でき、ファスナーで開閉する。気候やシチュエーションに合わせて自由にアレンジできる。
ルーフベッドのサイズは、長さ2210mm×幅1160mm×高さ1000mm。オプションのD:BEDⅡとD:BED（2列目と3列目のフラットモードで使えるベッド）を組み合わせれば、最大で大人4人が就寝可能。薄手のエアマットを敷くと、より快適に寝られる。アクセス口は3列目の上部。ルーフはガスダンパーの作用でスッと持ち上がる。ルーフ内にはアクセサリーソケットと照明も備わる。
●ルーフを閉じれば全高2ｍ以内に収まり自走式立体駐車場への入庫も可能。JAOSのリヤラダーがアクセス性を高める。D:POPの価格は491万3800円〜
デリカD:５乗りの“欲しい”を続々と具現化 フロントシート下のロック解除レバーを引くと180度回転し、2列目シートとの対座が可能になる回転シート（11万1100円〜）。運転席パワースライドシートにも対応。専用テーブル（2万7500円）をセットすれば車内が憩いの場となる。
大人気のウォークスルーキットは、運転席と助手席の間のフロアコンソールボックスを外し、AC100Vコンセントのみを残してウオークスルー性を高めるアイテム（1万5400円）。
D:BEDⅡは3列目をフラットにして、跳ね上げた状態でフレームを組み、その上にマットを敷くとフラットなベッドが作れる（13万7500円）。写真のように片側のみベッドにして、片方を座席として生かすことも可能。
床下に設置した2つのリチウムサブバッテリーで動かす車載クーラーは現在開発中。
＊価格はすべて取付費込み
［この人に聞こう！］ 
西尾張三菱自動車キャンパー事業部 部長尾崎 勉さん ●屋根を開けたり、サードシートを外して構造変更したり、走行充電システムを取り付けたり……デリカD:5オーナーのさまざまなリクエストに応えてきたD:POPの生みの親だ
〈文＝湯目由明 写真＝澤田和久〉
■問い合わせ先
西尾張三菱自動車販売 一宮末広店
TEL：0586-45-2521
https://www.sun-auto.jp/mb/
