2022/04/02 カー用品

新型GR86/BRZのNAらしさを楽しむ官能チューン|HKS|

吸排気やサスペンションなど機能系を中心に各種チューニングパーツをリリースするHKS。新型GR86/BRZでは、先代より400cc排気量をアップしたエンジンをさらに楽しめるチューンドメニューを提案。こだわりのエアロパーツも見逃せない!
 
HKS

気持ちのいい吹き上がり
 
先代ZN6ではスーパーチャージャーやターボなどの過給器や、コンプリートエンジンといった内容の濃いチューニングを極めて、タイムアタック仕様のデモカー「TRB-03」で筑波50秒切りを実現したHKS。
 
ZN8は「先代比プラス400ccの排気量」がアドバンテージになる。そこで、ファーストステップとしてNA(自然吸気)のままで気持ちよく吹き上がり、エンジン回転数の上昇とリンクして吸気音やエキゾーストノートが盛り上がる……といった感性に響くチューニングを提案。
 
まずは吸気。「キノコ型」のパワーフロー(エアフィルター)からスロットルボディまで最短距離でサクションパイプをつなげば、豪快な吸気音とレスポンスアップが同時に得られるはず……と思いきや、FA24型エンジンは吸気系の制御がシビアで、純正ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)のデータのままでパイプの長さやレイアウトを変えるとマッチングが悪化する。
 
そこで、ボックスとパイプは純正のまま、エアフィルターのみを純正と入れ替えることで吸気抵抗の低減と集塵性能の向上を両立できる「スーパーエアフィルター」を設定した。
 
現在はパイプ内部の段差や凹凸をなくしたり、ひとまわり大きなボックスにパワーフローを収めるといった方法で、レイアウトを変えずに吸気効率を高めるアイテムを開発中だ。
 
排気系はZN6で好評だったエキゾーストマニホールドを開発中。純正エキマニは触媒と一体化しているが、ここが排気抵抗となってエンジン本来のパフォーマンスが発揮できない。
 
HKSでは浄化性能の向上と低抵抗を両立し、かつコンパクトな高効率メタル触媒を使用。マニホールド自体も等長等爆の利点を存分に発揮できるレイアウトに見直し、高回転域までスムーズに吹き上がる、NAならではの楽しさが味わえる。
 
マフラーは純正バンパーの切り欠きに合わせて大口径テールを採用した「リーガマックスプレミアム」と、撮影車が装着する「ハイパワースペックLⅡ」をラインアップ。
 
パイプやサイレンサーに極薄肉ステンレス材を使い、純正マフラーに対し4.8kg軽量化。バンパー下からチラリと見える左右等長のパイプレイアウトに違わず、低・中速域での豊かなトルク感を保ったまま、エンジンを回すほど快音を奏でてくれる。
 
HKS

サスペンションは街乗りからサーキットまで幅広く対応する車高調、ハイパーマックスS。GR86とBRZそれぞれの走りのキャラクターに合わせて専用セッティングを施した。
 
GR86の持ち味である、微小舵角から切れ味鋭いハンドリングはそのままに、伸び側の動きをスムーズにするバルブ機構のおかげで、細かなピッチングから大入力まで、乗り心地を悪化させ、挙動の乱れにつながる外的要因をうまくいなしてくれる。
 
エアロパーツもHKSらしく、高速域での整流やタイヤハウス内の乱流抑制、ダウンフォースの向上など、歴代タイムアタックマシンの知見をフィードバックした空力デザインだ。
 
ECUのデータを書き換えるフラッシュエディターや過給器は製品化を目指して鋭意開発中。HKSのFA24チューンはさらに進化を続ける。
 


HKS
●過給器の装着も見据えてパイプ系を最適化したハイパワースペックLⅡ(18万4800円)。低音を強調しつつ、車内のこもり音をサイレントチャンバーで消音
 
HKS
●FA20のMT仕様はインマニに赤の結晶塗装を施していたが、FA24は黒樹脂のままで素っ気ない。エンジンカバー(3万8500円)とヒューズボックスカバー(1万7600円)は、オートクレープ製法によるドライカーボン製。エンジンルームをレーシーかつ華やかに彩る
 
HKS
●純正エアクリーナーボックス&パイプのシステム構成を踏襲しながら吸気効率を高める大型ボックスとパワーフローシステムを開発中


HKS 
ハイパーマックスS
 
●30段の減衰力調整機構を備えたハイパーマックスS(26万1800円)。大幅に強化したボディ剛性に合わせてばねレートを0.5kg/mm刻みでテストを繰り返しながらセッティング。デュアル化したプリロードバルブシステムが路面に吸い付くようなフラットライド感を実現
 


HKS
エアロパーツは速さを極める空力デザイン
 
HKSレーシングスタイルを体現した保安基準適合のボディキットタイプS。両端のカーボン製バージパネルやフロア下のアンダーパネルで整流効果を高めたフロントスポイラー(17万6000円)、タイヤハウス内の乱流を排出するカナード(9万3500円)、ノーマルのプレスラインを継承したサイドスカート(22万円)、独自のフィン形状でリヤまわりを整流するリヤスポイラー(16万5000円)、ボディ上面の整流効果を生むダックテールスポイラー(17万6000円)で構成。CFD解析とサーキット走行で空力効果を実証済みだ。
 
HKS
HKS

〈文=湯目由明 写真=佐藤正巳〉

■問い合わせ先
エッチ・ケー・エス
TEL:0544-29-1235
https://www.hks-power.co.jp

ドライバーWeb編集部

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