2022/03/09 コラム

2022年内に発売予定!ホンダ新型シビックタイプR…大型リヤスポイラーが必要な理由とは

独特なカモフラージュでも話題のシビックタイプRプロトタイプ

2022年内に発売予定のシビックタイプR プロトタイプが、東京オートサロン2022にて日本初公開された。ホンダ伝統のスポーツモデルである「タイプR」だが、赤いHマークとともに目立つのが、大型のリヤスポイラーである。リヤスポイラーを装着する理由について、新型シビックタイプRの開発責任者を務める柿沼秀樹氏にお話を伺った。



■リヤスポイラーはタイプRの方程式なんですか?

「方程式ですね。FFのインテグラの1995年モデル「DC2」型タイプRが、FFタイプRの起源ですけれども、大きなリヤスポイラーが付いていたと思います。

FFという車両諸元は、基本的にフロントがヘビーで、最終的にはフロントタイヤの負荷が上がって曲がらなくなるアンダーステアで、そのクルマの限界を迎えます。そんなクルマでスポーツ性を極めようとすると、よりフロントを強くさせるようなバランスでクルマを作らなければなりません。それでアウトバーンのような高速を走らせてしまうと、今度、リヤの安定性が保てなくなる。そこをエアロダイナミクス、空力でバランスさせるというコンポーネント思想がFFタイプRの考えの起源です。



だから、この新型シビックタイプRもFFですから、そこはまったく同じ考え方ですね。スタビリティ、安定性が必要なシーンとか領域は、あのリヤの空力性能でしっかりと安定性を担保する。そのぶん、フロントをより曲げられるように剛性が上げられます。というわけで、FFタイプRとリヤスポイラーはセット商品であり、そういうコンポーネントが基本思想なのです」

2022年中には、シビックe:HEVも併せて投入予定など、“シビック祭り”となりそう。環境性能に優れたハイブリッド、そして今回のスポーツモデル「タイプR」…その登場が待ちきれない。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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