2022/03/02 モータースポーツ

金色のラインが昨シーズン勝者の証!SUBARU BRZ GT300 2022年参戦マシンを公開

●EJ20エンジンは継続採用



■コーナリング性能をさらに引き上げたい

他の開発ポイントとして現在取り組んでいるのは空力性能とシャシー性能の向上だそうです。つまり目指すのはコーナーリング性能。これはBRZ GT300がデビューしたころから歴代の総監督が繰り返し求め続けてきたことで、2022年シーズンも引き続き同じ方向でマシンに磨きをかけていくという事です。ライバルのGT300マシンと比べてパワフルとは言い難い2リッターエンジンで戦い続けるBRZ GT300にとって、コーナーリングスピードは生命線とも言えるものです。


●得意のコーナーリングにさらに磨きをかけるという2022年モデル

また、小澤氏は2022年シーズンを戦っていく上で、昨年チャンピオンを獲得した事でパワーウエイトレシオが悪化する方向でのBOP(性能調整)を想定しており、そのような状況でもトップスピードが維持できるよう空力性能の向上を目指し、現在はフロントフェンダーの形状改良に取り組んでいるとのことです。


●フロント、リヤともにフェンダー後方からタイヤがのぞく形状

チームの目標として掲げているのはもちろんGT300クラス2連覇。昨シーズンも掲げたシーズン1勝以上、表彰台3回獲得に加え今年は全戦ポイント獲得と最後まで優勝争いに絡みファンの期待に応えるというものです。

チャンピオンを獲ったとはいえ、まだまだミスががあったと振り返るドライバーの井口卓人選手はドライバーとしてさらなる精度をあげたいと語り、山内英輝選手は連覇を目指すと同時に最多ポールポジションを目指すと宣言しました。

このコンビも8年目。2人はこれまで大排気量のFIA-GT3マシンなどのライバル達相手に2リッターのBRZ GT300でつねにギリギリの戦いを挑んできました。チャンピオンまでの道のりが長かった分、悔しい想いも数多く共有してきたはずです。マシンの熟成とともに、その経験も2連覇という高いハードルに挑戦する大きな力になるでしょう。


●8年目の挑戦となる井口卓人選手、山内英輝選手

今シーズンの開幕戦は4月16~17日、岡山国際サーキットで開催されます。このサーキットはコースレイアウト的にBRZ GT300と相性がいいと長年言われてきながらなかなか結果が出せていないサーキットでもあります。その一因と考えられているのが気温ですが、今シーズンはタイヤの開発もうまく進んでいるようでスバルファンには期待が大きくもてるレースになりそうです。


●2022年シーズンを戦うチームスタッフ/ドライバー

〈文と写真=高橋 学〉

ドライバーWeb編集部

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