2022/01/21 ニュース

F1とNASCARに独占供給される18インチBBS製ホイールを公開|東京オートサロン2022|

BBSジャパンの北社長

F1用ホイールも市販用もメイドイン富山

オートサロン2022のBBSジャパンブースはモータースポーツ一色に染まった。BBSがホイールをワンメイク供給するレース車両(インタープロトとKYOJO CUP)、スーパーGT・GT500のZENT CERUMO GR Supraを並べ、ステージ両脇に今回の主役であるF1用ホイールとNASCAR用ホイールが据えられた。





「1970年代にドイツで創業したBBS。当時リムが2つに分かれ、真ん中にディスクを挟む3ピース構造のアルミ鋳造ホイールが一世を風靡し、80年代にはさらなる軽量化を目指して、高剛性も兼ね備えたアルミ鍛造ホイールの開発に着手。そのサプライヤーとして選ばれたのが、富山県高岡市にある繊維織機のアルミ鍛造部品を製造するワシマイヤーでした」と、BBSアルミ鍛造ホイールのルーツを語る、昨年7月に代表取締役社長に就任した北 秀孝氏。

かくして革新的なアルミ鍛造ホイールが1983年に誕生。世界耐久選手権(WEC)などのモータースポーツや市販車でも第二世代スカイラインGT-R(R32~R34)の純正ホイールに採用されるなど、BBS=高性能ホイールの代名詞に。

90年代に入るとF1チームもBBSホイールのポテンシャルに着目。このときフェラーリF1チームのリクエストに応えて作ったのが、マグネシウム鍛造ホイール。異例の3年契約を結び、フェラーリとミハイル・シューマッハーの黄金コンビで輝かしい成績を残した。

グローバルカテゴリーのF1を頂点に、スーパーGTやNASCARなど各地域のトップカテゴリーにもホイール供給という形でモータースポーツへのサポートを続けるBBS。2022年は新たなチャレンジとしてF1の新たなレギュレーションに合致した18インチホイールをBBSのワンメイクで全チームに供給を行う。



さらに、NASCAR用ホイールもレギュレーションの変更(15→18インチ)にともない、F1と同様にBBSによる全チームへのワンメイク供給が始まる。



BBSホイールに求められる「軽さ・強度・剛性」の3要素をモータースポーツ/市販品の隔てなく満たすのはもちろん、「美しさ・靭性」もプラス。靭性=タイヤとともにホイールが「しなる」ことで路面への追従性を高めるというもの。現状にとどまらず、究極の実験場であるレースで鍛えられた技術をエンドユーザー向けの商品にも惜しみなく注ぐことで、BBSブランドの新たなタグライン(企業理念)である「最高のお気に入り」を目指す。


●「じつはF1用ホイールも、一般向けのホイールもすべて同じ工程・製造ライン・製造機械で作られています」と語る北社長。「メイドイン富山」の鍛造ホイールが世界を席巻する


●BBSジャパン執行役員の田中康博氏からモータースポーツの各カテゴリーおけるBBSの活動ビジョンと2022年シーズンの供給チームが発表された

〈文と写真=湯目由明〉

ドライバーWeb編集部

TAG

RELATED

RANKING