2021/10/21 オーナーズボイス

「買うなと勧められて」41年…奇跡のワンオーナー「ランクル40系」愛車物語

●実走行距離は8万2000kmあまりのランクル40系


■台風でウインチが役に立つ



わが家は市内から外れた山の中で、“ポツンと一軒家”に等しい場所にあります。風呂は薪と“天日ヒーター(集熱湯沸かしシステム)”。晴天時は冬でも朝に屋根上に水を上げておけば、夕方には熱くて入れないくらいの温度になります。水は家の中に井戸、すぐ近くに地下40mのボーリングからの水と、年間を通して一定量の湧水があります。ぜいたくこそありませんが、ふだんから半自給自足の生活です。


●2020年秋の台風で倒れたクヌギの木をPTOウインチで処理中。細かい点ですが、ドアの前側に開いている小さな扉はカウルサイドベンチレーターで、外気を室内に導入するためのもの

2020年の秋に大型の台風がやってきたときのこと。パートで勤めている職場で、都会育ちの若い人たちに、わが家のスローライフの話をしていたところ、街なかの便利な所に住んでいる2人が「停電か断水したらアウトだから、筬島さん家に避難させてください!」と言ってきました。

今まで台風など自然災害を受けたことは一度もありませんでしたが、夜にかけて一段と風雨が強くなりました。車庫でジビエバーベキューをしていましたが、気がつけば背中は巻き込む風雨でびっしょり。「じゃあ、背中も濡れてきたから上がって寝ようか」と床につきました。

翌日、台風一過の太陽の光で目が覚めました。女房が私たちの朝食を作ってくれている間、家のまわりに被害がないか見回っている最中のこと。泊まっていた2人のうちの1人が「筬島さん、あれを見て!」と。家の庭先で直径40㎝、長さ15mのクヌギの木が道路に直角に倒れて、通行不能になっていました。これでは外に出られません。

あわてる2人を横目に見ながら、ニヤリ。「心配するな! 脱出できるから手伝ってくれ!」。わが誇るランクルの出番です。PTOウインチとチェーンソーを使って、約3時間かけて倒木処理を行いました。そして、“脱出成功!”。朝食は昼食になってしまいましたが、満足の時間でした。

あと何年乗れるかなあ〜。ランクルのほうが長生きしたりして…。


●120㎞/hスケールのメーター。実走行距離8万2662㎞の証です。メーターのランプは相当暗いです


●リヤシートは進行方向横向きに互いに向き合う形で配置。座席の真ん中にダルマヒーターが鎮座しています。新車時に装着したもので、温水式です

〈まとめ=ドライバーWeb編集部〉※driver2021年10月「ぞっこん!愛車物語」より

ドライバーWeb編集部

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