2021/10/21 オーナーズボイス

「買うなと勧められて」41年…奇跡のワンオーナー「ランクル40系」愛車物語

●実走行距離は8万2000kmあまりのランクル40系


■雪道を思うように走れる



乗ってみて最初の印象は、
①エンジン音が大きい 
②フロントガラスの天地幅が狭い
③後部に荷物が想像以上に載らない、でした。


●後部の窓ガラスがランクル独特の風情を醸し出しています。サイドウインドーの後端部分にはリヤサイドベンチレーターを装備。後部シートも換気がよく快適です。外装は当時のフリーボンレッドのボディカラーを再塗装しています

私は写真家の端くれですが、当時はアマチュア写真家で、風景写真をメインに撮っていました。大分県から熊本県を結ぶ、通称「九州横断道路」のなかの大分県別府市から熊本県阿蘇市一の宮町の間には、写真の絶景ポイントが多数あります。特に秋から冬にかけては九州なのにけっこう雪が積もる場所でもあります。


●ランクルのボンネットはここまで開きます。運転席前のアンテナは当時アマチュア無線用(144MHz)のアンテナとして付けましたが、今はFMラジオの受信アンテナになっています

土・日にかけて雪が舞い始めると、ワクワクして眠れません。夜中の2時くらいから準備を始めて、純正チェーンを4輪に装着。時間は2時間以上かかりました。朝方の写真を撮りたくて、撮影ポイントまで積雪なしの場合で約1時間半くらい、積雪があればその倍の時間がかかるので午前4時ごろに家を出発します。

インパネにあるノブを引っ張って、高速の4駆(4H)に切り替えても、さすがに4輪にチェーンを装着して走るとスピードは出ず、ギヤはほとんど3速、やや上りになると2速に変速。この当時、トヨタのディーゼルエンジンはあまり評判がよくなかったのか、この“ランクル41”にはダイハツが開発した2B型エンジンを搭載。エンジン音はかなり高いが、“まだまだ行けますよ”的な感じの音です。

家から離れて、だんだんと標高が高くなると下界では見られない景色が広がってきます。ひざの高さを超すような積雪でも、さすが四駆で4輪チェーン装着と来れば、思うところを思うように走ってくれます。

すれ違うクルマはほとんどなかったのですが、前方から1台、ライトの位置がかなり高いクルマが近づいてきます。いったいどんなクルマがこんな朝方に?といぶかしんでいると、日本道路公団のランドクルーザーFJ55でした。前面に装着した排土板の上にライトが付いていて、すれ違うときにはこちらの目線の高さがライトの高さになります。どうりで高いはずです。ちなみにタイヤは4輪ともスパイクでした。

ドライバーWeb編集部

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