無骨ならいいってものでもないし、半端なデザインじゃジムニーらしさが立たない。それならワークのホイールはどうか？ いずれも価格に見合う納得の仕上がりだ。
ブランドごとに車種を絞り込んだ商品開発を行うワーク。その利点は、人気のタイヤ銘柄やリフトアップ量といったカスタムのトレンドを踏まえたコンセプトとすることで妥協のないデザインが可能なこと。これがユーザーから高く支持されている。
オフローダー御用達ブランドがCRAGシリーズだ。いずれもジムニーの足元によく似合うが、その理由はメキシコのオフロードレースBAJA1000に参戦するオフロードレーサー・塙 郁夫選手のために製作したワンオフの鍛造ホイールで培った耐久性や機能性に関する知見をフィードバックしているから。
約1600kmの荒野を駆け抜ける、過酷極まるフィールドで鍛え抜かれたのがT-GRABIC（ティーグラビック）と、その進化版のT-GRABICⅡ。どちらもビードロック風のリムフランジが特徴。T-GRABICⅡは18ホールの外輪と6本スポークの内輪が融合したメカニカルなフェイスデザインだ。
往年のRVブームで流行したホイールをリメイクしたのがGALVATRE（ガルバトレ）。ディスクとアウター／インナーリムに分かれた3ピース構造とし、リフトアップ量やフェンダーの幅にも細やかに対応する豊富なインセットを設定。
大きくラウンドした5本スポークがリムの深さをアピールするS1J（エスワンジェイ）は、オーバーランドスタイルから正統派のスポーツルック、クラシカルまでどんなカスタムをも許容する懐の広さが魅力だ。
レース直系、3ピース、トラディショナルな5スポークと個性豊かなデザインがジムニーの足元を飾る。
CRAGT-GRABIC Ⅱ［クラッグ・ティーグラビックツー］
■サイズ：16×5.5J／インセット0、20
■価格：3万8500円（アッシュドチタンカットリム）・4万2900円（グリミットブラックカットリム）
飛び石のヒットによる衝撃を逃がすリムフランジのアールや、タイヤとリムの勘合部に小石が挟まるのを防ぐ溝を設けるなど、過酷なレースで培ったノウハウが細部のディテールに宿る。
T-GRABICのアイコンである、ビードロック風リムフランジを際立たせるのが、18ホールの外輪と6本スポークの内輪が織り成す造形美。大胆さと緻密さを兼ね備えた秀逸なデザインだ。
CRAGT-GRABIC［クラッグ・ティーグラビック］
■サイズ：16×5.5J／インセット20
■価格：3万8500円（マットカーボンカットリム、アッシュドチタンカットリム）
砂の排出性やビッグジャンプからの着地で掛かる強い衝撃に耐える強度、タイヤを保持する性能。世界一過酷なオフロードレースBAJA1000を制するために採用されたスペックの数々がT-GRABICの魅力の源。外輪の18ホールは砂の排出性を高めるのと同時に、リム周辺の剛性アップにも貢献。車種専用設計の利点を生かし、深く美しいコンケイブ（逆反り）を実現している。
CRAGGALVATRE［クラッグ・ガルバトレ］
■サイズ：16×5.5J〜16×8.0J
■価格：5万2800円（カットクリア）〜6万9300円（ブラックシャンファーマシニング）
かつてRVブームを席巻したCRAGブランドの全製品がディスクとアウター／インナーリムの3ピースだったことから、商品名に「CRAGブランドの衝撃的な凱旋（がいせん）」という意味を持たせた。
もちろん伝統の3ピース構造を継承。センターサークルに向かって滑らかなコンケイブを描くディスク外周のウインドーに加え、組み立てホイールの証しであるピアスボルトが精緻な印象を与える。
CRAGS1J［クラッグ・エスワンジェイ］
■サイズ：16×5.5J／インセット20
■価格：3万4100円（マットブラック）・4万4000円（ワークブラックメタルコート仕様）
個性派ぞろいのCRAGシリーズのなかではオーソドックスで、スタイルを選ばない5本スポークデザイン。スポーツカー向けのMEISTER S1シリーズのデザインテイストを継承していて、ジムニーの足元をスポーティかつ軽快に見せる。ストリートカスタムはもちろん、ブレーキの放熱性や剛性にも考慮した作りなので、タイムトライアルやスポーツ走行にも適している。
〈文＝湯目由明〉
■問い合わせ先
ワーク
TEL：
048-688-7555（東日本コールセンター）
06-6746-2859（西日本コールセンター）
052-777-4512（中日本コールセンター）
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