2021/07/17 新車

GR86/BRZ 新型試乗…「構造」を変えてまで生み出したかった「走りの違い」とは

試乗の舞台は千葉県のサーキット、袖ヶ浦フォレストレースウェイ


トルクアップがうれしい…FA24型水平対向エンジン搭載




基本性能は両車とも期待どおり。超低重心の源である水平対向エンジンは2LのFA20型(MTが207馬力・21.6kgm、ATは200馬力・20.9kgm)から2.4LのFA24(235馬力・25.5kgm)に拡大された。排気量アップによって失ったものは皆無といっていい。フロントの重量感は変わらず、吹き上がりはキレを増したように思えるほど。“つくりすぎ”の感もあったサウンドクリエーターからアクティブサウンドコントロールへの一新で、リニアリティが増したエンジンサウンドの演出も一因だろう。



動力性能でうれしいのは、何と言ってもトルクだ。2.5L並に増強されたうえ、FA20で6400回転以上だったトルクピークは3700回転まで低くなっている。高回転域をキープし続けなくても、後輪が路面を蹴るFRらしい駆動力が楽しめる。しかも、7000回転のパワーピークは従来どおり。レッドゾーンは100回転アップの7500回転で、直線的に伸びるパワーはレブリミットまで衰えを知らない。速さと気持ちよさがともに向上しているのだ。



駆動力のダイレクト感は、先代と同じくMTが上。シフトフィールも“ゴリ感”がなくなり、スムーズさが増している。ATは制御で進化し、スポーツモードはDレンジのままドライバーの操作に最適な自動シフトダウン/アップが可能に。自分でパドルシフトを操作するより的確な変速でサーキット走行もこなす。そして、ATでも得られる力強い駆動力は、やはりエンジンのトルクアップが大きい。

ドライバーWeb編集部

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