2020/08/27 カー用品

まさかドラレコが映像を記録していない!? 不具合の理由はSDカードにあった|ドラレコSDカード問題を解決するには|

映像が録れていないという悲劇



事故や危険ドライバーによる被害は、いつ発生するかわからない。そんなときに現場の状況を克明に撮影してくれる頼りになる味方がドライブレコーダーだ。だが、肝心なときに「映像が録れていない!!」という悲劇がじつは数多く発生している。そのいちばんの原因となっているのは「マイクロSDカード(一部機種はSDメモリーカード)」。



ドライブレコーダーは撮影した映像をマイクロSDカードに記録するのだが、容量がいっぱいになると、古い映像の上に新しい映像を上書きしていく。つまりクルマの走行中はつねにこの書き込み作業を繰り返しているのだ。監視カメラシステムと並んでSDメモリーカードにとって、これほど過酷な環境の機器はないという。

そしてマイクロSDカードには寿命があり、書き換え回数がドライブレコーダーに多く使われているMLCタイプで約1万回、廉価品のTLCタイプで約1000回、高耐久品であるSLCタイプでは約10万回で正確な書き込みや読み出しができなくなるという。

SDカードは定期的なフォーマット、交換が必要


そう、何年も使っているドライブレコーダーではマイクロSDカードの寿命をいつの間にか超えてしまっていることがあるのだ。何回書き換えをしたのか?は残念ながらドライブレコーダーではわからないので定期的な交換が安心といえる。



また、データの書き込みエラーを防ぐために、定期的なフォーマット作業が必要だ。多くのドライブレコーダーメーカーでは2週間に一度を推奨しており、機種によっては「フォーマットをして下さい」というメッセージが画面上に現れてフォーマット作業をユーザーに促す。ただし一部メーカーのモデルでは独自のシステムによりフォーマットが不要になっている。

メーカーによってはオプションとして信頼性の高いマイクロSDカードを用意しており、一部のメモリーメーカーではドライブレコーダー向けマイクロSDカードをラインアップ。これらを利用することでトラブル発生のリスクを減らすことはできるが、ゼロにはならない。

2週間に1度は記録映像の確認を



ドライブレコーダーは取り付けて設定操作をすれば、あとは何年も「つけっぱなし」になりがちだが、ほんとうは定期的なチェックが必要な機器なのだ。背面ディスプレイで録画アイコンが表示されていたり、撮影映像が映し出されていても映像記録ができていないことは珍しくない。



そのため2週間に一度程度は記録映像の確認を行ったほうがいい。映像が一切映っていない、コマ飛び(一部の映像が抜けている状態)をしているなど不具合があるようならば、まずは設定メニューからフォーマット作業を行うこと。それでも不具合が解消しない場合にはメーカーが指定した規格に合わせてマイクロSDカードを買い換えよう。

万が一の際に悔しい思いをしないためにも、マイクロSDカードの定期チェックは必要と覚えておいてほしい。

〈文=浜先秀彰〉

ドライバーWeb編集部

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