2019/03/14 ニュース

レッドブル ホンダ、開幕前に東京で始動!? 1万人を集めた東京デモランは大成功!

 

開幕前なのに緊張してないの?

2019年シーズンがまもなくスタートするFIA F1(フォーミュラ・ワン)世界選手権。3月15日には、オーストラリアのアルバートパーク サーキットで開幕戦のセッションが開始する。日本のファンにとって今シーズンの注目は、なんと言ってもアストンマーティン レッドブル レーシング(以下レッドブル)だろう。今年からPU(パワーユニット)を、ルノーからホンダへスイッチ。レッドブル トロロッソ ホンダ(以下トロロッソ)も含めて、レッドブルグループの4台がホンダ軍団となる。そのホンダ軍団が、開幕1週間前の3月9日に日本へやってきた。開幕戦のオーストラリアに行く途中に立ち寄った形だが、ホンダ主催のキックオフイベントと、レッドブルによるデモランが予定されていたからだ。
●トークショー後の記念撮影では、山本部長が音頭をとり肩をくんだホンダ軍団。心なしか、みな表情は柔らかかった
キックオフイベントは、ホンダのウエルカムプラザ青山でトークショーという形で行われた。
●アストンマーティン レッドブル レーシング
のチームメンバー
ホンダからは山本雅史モータースポーツ部長と田辺豊治F1テクニカルディレクターが参加。レッドブルからはモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ博士のほか、クリスチャン・ホーナー監督と、レギュラードライバーのマックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリー。トロロッソからはフランツ・トスト監督と、同じくダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンの両ドライバーが参加した。
●トロロッソのトスト監督(右)と、ルーキードライバーのアルボン(左)

●クビアト(右)も終始笑顔だった
事前のバルセロナテストでの話が中心とはなったが、みな話しているときが笑顔で、余裕の表情だったことは印象的だった。開幕前のピリピリした緊張感など、微塵も感じられない。レッドブルのホーナー監督は、「レッドブルが、今だかつてないほどの新時代を迎えている。ホンダとのテストは、開発が驚くほどシームレスということもあって、スムーズに行われた。開幕戦が楽しみだ」と笑顔でコメントしている。
●ホーナー監督は終始上機嫌!

●ガスリーも笑顔を交えながら話していた

●普段のクールな表情からは、こんな笑顔は想像できない。マックスも楽しそう
 

そして、デモランの様子は? 次ページへ→

外苑にエキゾーストノートが響き渡る!

そしてデモランの会場は、なんと明治神宮外苑のいちょう並木通り。東京の公道を閉鎖してF1マシンが走るのは、これが初めてだ。絵画館に向かってストレートをスタートし、交差点を右折した左コーナー先の交差点で折り返す、片道400mの短いコース。スタート前にチームスタッフによって準備されていたレッドブルのデモカーは、早くも今年の「ホンダ仕様」カラーリングに化粧直しされていた。
●紅白のブロックギリギリを走り抜けて行く、レッドブルF1

●ドーナツターンでギャラリーから大歓声を受ける、フェルスタッペン

●スタート前に準備されたF1マシン。シャシーは何年か前のもののようだが、カラーリングは2019年仕様だ
デモランのドライバーを務めるのは、レギュラードライバーの2人フェルスタッペンとガスリー。それぞれ2往復の合計4往復、の予定だった。始まってみれば、爆音が鳴り響き、かなりのスピードで駆け抜け、絵画館前の交差点ではドーナツターンを披露。おまけに1往復追加の計6往復というサービスっぷり。訪れた1万人のギャラリーからは、拍手と歓声がなかなか鳴り止まなかった。動画でもご覧いただけます↓

 

盛り上がったからこそ気になったことも

このデモランイベントは、ウェブサイトで事前に告知され、ファンは無料で観覧できた。ということもあり、会場には多くの人が訪れ、朝からずっと観覧エリアで待っている人もちらほら。開始30分前には入場制限をしなければならなくなるほどの集客だった。クルマ離れ、モータースポーツ離れと言われる昨今だが、これだけの人が集まるとそんな言葉も忘れてしまう。
●ガスリーがドライブしたマシン

●デモ走行前は、アストンマーティン DB11のオープンモデルでコース下見
ただ、ひとつ気になったのが、我先にコース脇へ駆け寄るのは大人たちばかりだということ。子供たちの観覧スペースは設けられていなかった。こういうイベントこそ、子供に見てもらいたいと思うのは筆者だけだろうか? 世界中の子供たちに夢を与え続けているレッドブルだからこそ、例えば最前列は中学生以下の子供だけとか制限を設けるなりの工夫をして欲しかった。大人の足元から必死に顔を出している小さな子を見ながら、ちょっと残念に感じてしまった唯一のことだった。
●レッドブルのエースは大人気。「マックスー!」とギャラリーからサインを求められる
それでも、イベント自体は大成功だった。公道を閉鎖した完全なクローズドで行われたこともあり、安全上に問題もなかった。警察や地元自治体の理解があったからこそだが、もっとこのようなイベントが増えてくれると、モータースポーツはもっと盛り上がるだろう。
●警備の警察官も安全を見守る。スピードガンは、F1のスピードを純粋に測っていたようだ。初めての試みなので、狭い公道でどのくらいスピードが出るのか知りたかったのだろう
今から鈴鹿に来るのが楽しみだ! とドライバーたちはみな口を揃えたかのようにコメントしていたが、これはウソではないだろう。ホンダの地元日本に熱狂的なファンがいて、そのファンの前でいいところを見せたいというのが本音なはずだ。さあ、2019年シーズンがいよいよ開幕する。今年のホンダ軍団は期待ができそうだ。秋の鈴鹿にはどんなポジションで帰ってきてくれるのか? 楽しみにしながら今シーズンのF1を追っていこう!
●デモラン後の2人は、リラックスして談笑。歳も近く仲は良さそうだ

●デモラン後のひとときを談笑して過ごす、トロロッソの2人。ずっと話していたところを見ると、こちらも仲が良さそうだ
 <文&写真=編集部・青山>
  

RANKING